「STOP!インボイス」のオンライン署名が22日18時半頃、46.6万筆を突破し、日本のオンライン署名としては最多記録を更新しました。20時半現在、47万筆を超えています。これまで最多だったのは2021年のコロナ禍における東京五輪の開催中止を求めた46万5481筆。「50万筆」を目標にインボイス反対の署名を呼びかけてきた「インボイス制度を考えるフリーランスの会」は、署名に込められた思いを携え、25日18時半から官邸前アクションを実施します。
インボイス制度に抗議するオンライン署名は2021年11月にスタート。今年9月4日には36万1711筆の署名と緊急提言を財務省、国税庁、公正取引委員会のほか、各政党に提出しています。その後しばらくは足踏み状態が続きましたが、ここ数日で急増。そして、同会が「制度開始前の最後の訴え」と位置づける官邸前アクションまでに「50万筆」集めることにこだわったのには、理由がありました。
同会は2022年10月26日、日比谷野外音楽堂で反対集会を開催。同会の発起人でフリーライター・編集者の小泉なつみさんによると、それまでに10万筆の署名が集まったのですが、自民党議員には「せめて30万筆ないと話にならない」と鼻で笑われたのだそうです。
これを受け、小泉さんたちは30万筆を次の目標に設定。そして先述したように今月4日、36万1711筆の署名を関係省庁の担当者に手渡しました。
そこからさらに50万筆を目指すことにした理由について、小泉さんは「東京五輪開催反対の46.5万筆を抜いて日本一の署名数を達成し、問題を報じないメディアと、制度を止める気のない政治にインパクトを与えたかったからです」と力を込めます。署名は現在も増え続けており、目標の50万筆に達するのは時間の問題と見られます。
「これまでろくに報道されてこなかったインボイス制度の問題を訴える署名が、制度開始の約1週間前に日本トップとなりました。この事実に、インボイス制度への市民の強い危機感を感じずにはいられません」と小泉さん。こうした声や、官邸前アクションを受けて国がどう動くのかが注目されます。