「漢字って1個につき100回くらい書かないと覚えられないと思うんだけど、日本人はどうやって覚えたんだい?」
日本語を学ぶアメリカ人の友人から投げかけられた質問。こちらが返した答えにアメリカ人は思わず「オーマイガー!」と頭を抱えたそうで——。
X(旧Twitter)ユーザーのありあ(@aria_nico)さんの投稿に3.8万いいねがつき、大きな反響を呼んでいます。
件の質問を受けて、ありあさんは自身の経験を思い返し、「1個につき100回くらい書いて覚えたんだよ。夏休みの宿題に多いね」と返答。
現在、日本語の常用漢字は2000字を超えています。それらを1つ1つ100回書いて覚えるとなると、その果てしなさに友人は絶望。思わず「オーマイガー!」と頭を抱えてしまったといいます。
ありあさんの投稿には、「コツコツ手を動かすしかない」「でも英単語も同じように覚えるんじゃ?」「アルファベットは26字だから、覚えていなくて書けないということはまずないもんね」「ひらがな、カタカナ、漢字があるから確かに大変そう」とコメントが相次いでいます。ありあさんにお話を聞きました。
「みんな漢字を覚えるのに苦労するのは一緒ですね」
ーーどういう会話の流れだったのでしょうか。
「話し言葉と対応するひらがなはわかるようになってきたけれど、漢字は読むのも書くのも全然できないので、日本人ならば簡単に覚える方法やコツを知っているのではないかと思ったみたいです。実際にはそんなことはなくて、日本人もただコツコツ覚えたのだと知ってある意味絶望したみたいですね(笑)」
ーーご友人は日本語を勉強して長い?
「大学の頃に少しだけ勉強したけれど、日本に旅行したいので1年くらい前に始めた、とのことでした。話し言葉はインターネットで日本人が行っている配信を見るなどして多少理解できるようになってきたし、ひらがなは結構読めるようです」
ーーこれまでも同様の相談を受けたことが?
「私自身が英語圏の方とお会いする機会が多いわりに、英語が片言でしか話せませんので『お互いに相手の言語を勉強している』という状況がよくあります。自分の英語を相手が直してくれたり、相手の日本語を私が直したりして実りは多いです。みんな漢字を覚えるのに苦労するのは一緒ですね。仮に多少覚えても、読み方が複数あったり送り仮名が色々あったりして、2段階目の絶望をしています」
ーーツイートは大きな反響がありました
「相手が『100回書く』と言ったので私も合わせて『100回くらい書いた』と言いましたが、実際50回くらいの宿題が多かったと思います。しかし、頂いた返信を見ると百字練習帳なるものがあり、それで練習した方も多いのを知ったのが面白かったです。
それから、日本語はひらがな、カタカナ、漢字があって文字を覚えるのが難しいという返信が多かったのも印象的でした。私自身は、英語を勉強していて難しいのは文字を覚えることでも単語を覚えることでもなく、『リスニング』だなと思っているんです。聞き取りができないんですよね。でも、日本語を勉強している人から『聞き取れない』とは言われないので、言語によって難しいところって違うんだなと思いました」