近年、日本で働いている外国人労働者が増加しています。外国人が職場にいるみなさんは、社内での使用言語は何語を使っていますか。行知学園株式会社(東京都新宿区)が実施した「外国人との日本語の会話」に関する調査によると、「日本語」と「日本語と英語」で約8割を占めました。その一方で、外国人から日本語について質問を受けたとき、約3人に1人が「自信をもって答えられていない」と回答したそうです。
調査は、外国人の同僚・上司と働いている全国の男女712人人を対象として、2024年11月にインターネットで実施されました。
調査の結果、全体の9割弱が「今後、外国人の雇用は増々重要になると思う」(とても思う38.8%、やや思う48.7%)と回答。
さらに、「一緒に働いている外国人の国籍・地域」については、「中国」(35.7%)、「ベトナム」(28.2%)、「韓国」(24.2%)などが上位に挙がりました。
また、「社内で使用している言語」としては、「日本語」(43.1%)と「日本語と英語を交えながら」(41.4%)に回答が集まり、「日本語と他言語を交えながら」(13.1%)や「英語」(2.0%)は少数派であることがわかりました。
なお、自身が母国語として使う場合と、外国人が日本語を話す場合の両方の観点で「日本語は難しいと思う」と答えた人は80.9%にのぼっています。
そこで、「外国人から日本語について質問を受けたとき、自信をもって答えられていると思いますか」と尋ねたところ、「答えられていると思う」と答えた人は70.0%、「答えられていない」は28.0%となり、不安を感じる人も少なくないことがうかがえました。
また、外国人との会話において、「日本語の難しさを感じるとき」を聞いたところ、「わかりやすい言葉や表現が思い浮かばないとき」(56.0%)、「日本語が伝わらないとき」(40.6%)、「正しい日本語がわからないとき」(24.0%)などが上位に挙がりました。
そこで、「外国人向けに社内研修として、日本語の研修は必要だと思いますか。または、十分だと思いますか」と質問したところ、「日本語の研修は必要だが、研修内容は不十分」(40.6%)と「日本語の研修は必要だが、現在研修は行われていない」(27.3%)で7割近くを占め、「日本語の研修は必要で、研修内容も十分だと思う」(17.1%)は2割に満たないことがわかりました。
ちなみに、「日本語の研修について、どのような内容があればよいと思いますか」という質問には、「会話力」(50.0%)、「ビジネス用語」(34.4%)、「敬語・丁寧語」(30.3%)などが上位に挙がり、会話力の向上を求める声が多くなりました。