「丹波市内で炎天下の中、子猫3匹の遺棄がありました
人通りもないところなのに…
誰にも見つけてもらえなかったり雨が降ったらどうするつもりなのか
絶対に幸せになろう」
炎天下、兵庫県丹波市内で子猫3匹が遺棄されていたことが分かりました。
見つかったのは、7月15日の昼頃。通り掛かりの人から「子猫が捨てられている!」との連絡が、地元で地域猫活動などに取り組むNPO法人「たんばコミュニティハブ」(代表・岩間里美)に入りました。
同法人のメンバーが現場に急行したところ、高架下に段ボール箱に入れられて子猫3匹が捨てられていたとのこと。周辺は人通りがほとんどない場所で、この日は晴天。気温が30度ほどあり、前日まで雨が強く降るなど不安定な天気でした。子猫たちはニャーニャーとしきりに鳴き続け、まるで「助けて!」と訴えていた様子だったそうです。
子猫たちは痩せていて、体中ノミだらけ…目ヤニで目が開けられない子も
子猫たちを保護した後、動物病院へ。獣医によると、3匹ともに月齢は生後1カ月ほど。目立ったけがなどはありませんでしたが、とても痩せていたといいます。
「外傷はなかったものの、目の状態が悪く目ヤニで目が開けることができない子もいたり…また体中ノミだらけだったため、目薬のほかノミダニ駆除を処方してもらいました。生後1カ月というと、通常体重は平均500グラム前後なのですが、この子たちは240から280グラムしかありませんでした」(岩間さん)
現在、同法人のところで子猫たちは過ごしています。3匹ともに目薬で目もきれいになり、食欲もとてもあって体重は330から430グラムまで増えているそうです。
今年4月にも捨てられた子猫4匹を保護
今回3匹の子猫たちは無事保護されましたが、遺棄があったエリアでは今年4月にも子猫が段ボール置き場に子猫4匹が箱に入れられ捨てられていたとのこと。全国的にも子猫の遺棄が相次ぐ中、怒りを感じるという岩間さんはこう訴えます。
「春に捨てられてた子猫たちも私たちが保護しました。動物の遺棄は犯罪です。いまだ動物の遺棄や虐待は犯罪だと知らない人も多いと感じます。環境省のポスターを掲示していただいたり、SNSなどで発信したりしていますが…なかなかなくなりません。
まずは飼い猫が子猫を産ませないようにすること。母猫の手術をすれば、捨てたり殺処分されたりする不幸な子猫たちがいなくなります。不幸な子たちを生みださないためにも、私たちのような団体などに飼い猫が1匹のうちに不妊・去勢手術のご相談などをしていただけたらと思います」
今回保護された子猫3匹は、ワクチン接種といった必要な医療をかけて譲渡会などを通じ里親さんを探す予定です。また4月に保護された子猫4匹も里親さんを募集しています。問い合わせは、「NPO法人たんばコミュニティハブ」のTwitter(@TambaNpo)のDMまで。
飼い猫などの遺棄。2020年6月に施行された改正動物愛護法により、飼い主がペットを捨てた場合、これまで100万円以下の罰金刑だけでしたが、1年以下の懲役刑が加わり、厳罰化されました。犯罪です。小さな命を捨てないでください。
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NPO法人「たんばコミュニティハブ」では猫の殺処分ゼロ、日本一猫と人が幸せに暮らす町を目指して毎月丹波市にて保護猫の譲渡会や相談会、猫の不妊去勢手術(集合手術)を実施。殺処分になる約60%は生後1カ月以内の離乳前の子猫。産まれてすぐに殺されたり捨てられる命をなくすためTNR(Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻すこと)、地域猫活動をしているとのことです。