「寺から50年前の冷蔵庫が発掘された」。半年ほど前に目にしたツイートが、とても気になっていました。
ツイートは家電メーカーシャープによる投稿でした。前後のツイートを読むと、古い冷蔵庫が京都市中京区の壬生寺で動く状態で見つかり、シャープに収められたそうです。
ふと、幼いころ家にあった古い冷蔵庫が脳裏をよぎります。半世紀前の冷蔵庫はどんな製品か、気にかかります。
少し時間がたってしまいましたが、取材しようとシャープの広報に連絡しました。すると、現物はシャープの八尾事業所(大阪府八尾市)にあるということでした。
まずは京都・壬生寺へ
壬生寺で古い冷蔵庫が見つかったきっかけは何だったのか。まずは壬生寺に向かいました。壬生寺は鑑真を宗祖とし、唐招提寺(奈良市)を総本山とする律宗の大本山です。新選組ゆかりの寺や仏教の教えを織り込んだ演目をパントマイムで表現する「壬生狂言」でもよく知られています。
松浦俊昭貫主(55)によると、古い冷蔵庫は近年使っておらず倉庫にしまっていたそうです。