三井住友信託銀行株式会社(東京都千代田区)が設置している『三井住友トラスト・資産のミライ研究所』は、このほど「住まいと資産形成」に関する意識と実態調査(2023年)の結果を公表。「資産形成に取り組んでいる」と回答した人に1年あたりの資産形成額を尋ねたところ、平均は104万円でした。またNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、資産形成を後押しする税制優遇制度を活用している人は、4人に1人程度だったそうです。
調査は、全国の18~69歳の男女(ただし関連業種=金融、調査、マスコミ、広告=従事者を除く)1万1190人を対象として、2023年1月にインターネットで実施されました。
まず、「資産形成の取り組み状況」を調査したところ、約7割の人が何かしら資産形成に取り組んでいることが分かりました。内訳をみると、「預貯金」(54.4%)が最も多く、次点の「投資信託」(14.6%)を大きく引き離しています。
年代別でみると、20代以下(13.9%)、30代(17.7%)、60代(18.6%)では「投資信託」が2位となっており、「株式」や「国債」などを上回る結果になっていました。
次に、NISAのほか、iDeCoを含むDC(確定拠出年金)制度など、資産形成を後押しする「税制優遇制度の利用状況」を調べたところ、75.7%が「未利用」という結果に。活用している人は約24%であることが分かりました。
未利用者を除いた2715人の年代別でみると、若年層はNISA制度中心(20代以下:60.1%・30代:48.3%・40代:37.5%・50代:40.3%)であるものの、年齢が上がるに従いDC制度の活用割合(20代以下:9.5%・30代:20.5%・40代:33.8%・50代:38.2%)が多くなっていたといいます。なお、DC・NISA両制度を併用している割合は全体で24.8%で、20代以下(30.4%)と30代(31.2%)では3割を越えていました。
また、「資産形成に取り組んでいる」と回答した7445人の「資産形成額」については、どの年代をみても、「1万円~50万円」の回答割合が多くなっており、年間の資産形成額の平均は「103.8万円」となりました。