太陽光発電システム「突発的なトラブルが起きた経験がある」4割強 普段実施しているメンテナンスは?

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

株式会社和上ホールディングス(大阪市北区)は、全国の太陽光発電オーナー(低圧、高圧、法人、個人ともに)1011人を対象に、「太陽光発電の定期メンテナンス」に関する調査を実施しました。その結果、4割強の人が「太陽光パネルや太陽電池モジュールに、突発的なトラブルが起きた経験がある」と回答しました。また、メンテナンス(自主的に行う保守点検や維持管理、専門業者によるメンテナンス内容を含む)の内容については、「パネル破損や固定状態の点検(目視)」が最も多かったそうです。

調査は、2023年6月にインターネットで実施されました。

調査によると、「太陽光パネルや太陽電池モジュールに、何か突発的なトラブルが起きた経験がある」と答えた人は46.2%。また、62.5%の人が「これまでに発電量が落ちたと感じた経験がある」と答えています。

そこで、突発的なトラブルが起きた経験がある632人に対して、「発電量が低下した原因として、思い当たるもの」を複数回答可で答えてもらったところ、「悪天候の日が多かった(日照不足など)」(47.6%)、「太陽光パネルやフレームなどが自然災害で物理的に破損した」(30.2%)、「経年劣化(サビや腐食を含む)が進んだ」(28.8%)などが上位に挙げられました。

回答者からは、「突然電力が供給されなくなった。原因はパワコンの突然の故障」(20代男性/個人オーナー/高圧)、「内部の部品の劣化で火花が発生した」(40代男性/個人オーナー/低圧)、「ケーブルが動物にかじられた跡があり、ショートしてしまった」(40代女性/個人オーナー/低圧)といった声が寄せられています。

一般的に、太陽光パネルの寿命は20年~30年とされており、他の精密機械と比較すると耐久性の高い機器であるといえますが、太陽光発電には「メンテナンス」が不可欠です。

例えば、パワーコンディショナーの内部が汚れると換気性能が低下して発電効率が落ちるばかりではなく、落ち葉や鳥のフンなどでモジュールの一部分が覆われてしまうと、その部分の内部温度が上昇して焼損するおそれも。これを「ホットスポット」といい、火災の原因にもなるため、定期的なメンテナンスだけでなく目視といった日常的な自主点検も併せて行ったほうが好ましいといいます。

では、普段はどのような内容のメンテナンス(自主的に行う保守点検や維持管理、専門業者によるメンテナンス内容を含む)を行っているのでしょうか。

複数回答可で答えてもらった結果、「パネル破損や固定状態の点検(目視)」(37.2%)、「ケーブルやコネクタの点検(目視)」(28.7%)、「パワーコンディショナーの点検(悪臭や異音など)」(25.5%)、「太陽光パネルの発電状態の点検(モニタなど)」(25.0%)、「わからない(メンテナンス会社に任せているため)」(22.5%)、「パネルの清掃や洗浄」(14.4%)といった回答が上位に並びました。

さらに、「メンテナンス(定期、駆け付け、自主点検など)に対する考え」を教えてもらったところ、「必要だと考えている(定期メンテナンス+目視といった自主点検など)」(36.6%)、「非常に重要だと考えている(定期メンテナンス+駆け付け点検など)」(34.0%)、「定期メンテナンスは欠かせないと考えている」(12.5%)など、定期メンテナンスはもちろん、駆け付け点検や目視などの自主点検を行うことを重要視する回答が多数だった一方で、「義務化されたメンテナンスだけ行えば十分だと考えている」(16.9%)という回答もみられました。

メンテナンスは重要だと思う理由について回答者からは、「ある程度費用はかかるが長期的に考えると発電効率の向上のためにメンテナンスは重要」(30代女性/個人オーナー/高圧)、「事故が起きてからでは、復旧にかかる費用が桁違いだから」(40代男性/個人オーナー/低圧)、「メンテナンスを怠ると必ずパフォーマンスの低下を招く」(50代男性/法人オーナー/高圧)といった意見が寄せられたそうです。

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