正伸さん みゅうが天国へ旅立ってちょうど1年が経ったころ、ある工場で野良のシャムの子猫を保護し、里親を探されている方と出会いました。保護主さんいわく「母猫から育児放棄され、一時は工場の従業員の方が面倒をみていた」「人見知りする子で知らない人を見たらすぐ隠れてしまう」とのことでした。鈴さんと初めてその子に会いにいくと、隠れるどころか、私たちの顔をみるやいなや、喉をごろごろ鳴らし、抱っこもさせてくれたんです。
鈴代さん やってきたのは生後2ヶ月くらい。みゅうと同じシャムだったので、嬉しかったです。当初、名前は「にゃにゃ」と名付けたんですけど、呼んでも振り向かないんです。あるとき「みゅう」って呼んでみたら「にゃー」って(笑)。それで名前を「みゅうII(ツー)」に変えたんですよ。
正伸さん 先代みゅうは幼いころ、尻尾がくるっと丸まって体の右側にくっついていました。大きくなってからは普通の状態に戻りましたが、特徴のある尻尾でした。驚いたことに、みゅうIIも幼いころ、尻尾が同じように丸まって体にくっついていたんですよ。また、これは少し大きくなってからですが、みゅうはごはんをあげる前、私が自分の太ももを叩くと、後脚2本で立って、前脚2本で私の膝をタッチするしぐさをよくしていたんですけど、みゅうIIも、教えていないのに同じしぐさをするようになりました。遊んでほしいとき、みゅうはひもをくわえて私たちの元へ持ってきていたんですが、みゅうIIも同じことをするんですよね。
鈴代さん 夫も私も、みゅうIIは先代みゅうの生まれ変わりだと感じています。じゅりがそばにいてくれたとはいえ、みゅうのいない生活はものすごく寂しくてつらくて…一時は心身ともにボロボロでした。いなくなったみゅうに、私は戻ってきてとも、ずっとそばにいてとも言えず、ただ、幸せな家庭に生まれ変わってねと願っていたんです。今は、互いに会いたいという強い気持ちがあればまた会えるということを、みゅうが教えてくれたような気がしています。神様が「今度も同じシャムでいいよ」って言ってくれたのかな。
正伸さん みゅうIIは先代みゅうより甘えんぼう度合いが増しました。7歳で旅立ったみゅうにとっては「もっと甘えたかった」との思いがあったのかも。みゅうのファンだったお客さんたちも、みゅうIIが来てから、「そっくりだね」「よかったね」って言ってくれます。猫たちは好きなときに食べて寝て甘えて、といった感じでマイペースですけど、こうして普通に、猫たちと一緒に暮らせていること。そんな当たり前の日常が、かけがえのない大切な時間なんだと今は感じています。
【店名】「ブルー・ブラッド」
【住所】徳島県徳島市寺島本町西1-59 徳島駅前ポッポ街商店街
【ホームページ】https://blue-blood.raku-uru.jp