中小企業の経営者に聞いた…「社員の定着率アップ」のために取り組んでいることは?

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

株式会社アーバンプラン(東京都新宿区)は、中小企業勤務の会社員526人および経営者528人を対象に、「既存社員が求めることと会社側の取り組み」に関する調査を実施しました。その結果、働く上で重視していることについて、半数以上の会社員が「労働環境」と回答しました。一方、社員定着率を上げるために力を入れていることについては、経営者の約6割が「働き方の多様化」と回答したそうです。

調査は、2023年4月にインターネットで実施されました。

まず、中小企業勤務の会社員526人に対して、「あなたの会社は他の会社と比べて、社員の定着率が高いと思いますか」と質問したところ、48.5%の人が「高いと思う」(とても高いと思う:5.5%・高いと思う:43.0%)と回答。一方、「低いと思う」(低いと思う:39.4%・とても低いと思う:12.1%)と答えた人は51.5%と半数を超える結果となりました。

社員の定着率が高いと思う理由について、「高いと思う」と答えた人からは、「社員と役員の距離が近く、仲がよく会社の雰囲気がよい」(30代女性)、「福利厚生がしっかりしていて、休暇等を取りやすい環境」(30代女性)、「社員の色々な状況に対応してくれる」(50代女性)、「誰もが仕事をしやすい環境がある」(50代男性)といった声が寄せられました。

続いて、「『労働環境』と『労働条件』では働く上でより重視しているのはどちらですか」と聞いたところ、「労働環境」と答えた人は56.8%、「労働条件」と答えた人は43.2%という結果になりました。

また、「会社に力を入れて欲しいこと」について、複数回答可で答えてもらったところ、「昇給昇格」(55.9%)、「柔軟な働き方(時・場所)の整備」(44.7%)、「福利厚生」(38.6%)といった回答が上位に挙げられました。

具体的には、「ボーナスなど、もっと成果成績などを評価してほしい」(30代女性)、「従業員がくつろげる場所の提供」(40代男性)、「従業員のモチベーションを上げる事を重視してほしい」(40代男性)、「業績に連動した昇給制度」(50代男性)など、さまざまな声が寄せられています。

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次に、中小企業の経営者528人に対して、「あなたの会社の社員定着率は高いと思いますか」と質問したところ、75.8%の人が「高いと思う」(とても高いと思う:26.9%・高いと思う:48.9%)と回答。一方、「低いと思う」(低いと思う:19.1%・とても低いと思う:5.1%)と答えた人は24.2%でした。

また、45.3%の人が「社員の定着率を上げるために取り組んでいることがある」と答えています。

社員の定着率を上げるために、何かしらの取り組みをしている経営者が4割以上いることが分かりました。では、定着率を上げるためにどのようなことに力を入れているのでしょうか。

この質問に関して複数回答可で答えてもらった結果、「働き方の多様化」(60.7%)、「オフィス環境改善」(42.7%)、「福利厚生の充実」(41.0%)といった回答が上位に並びました。

具体的には、「毎年の定期昇給」(40代男性)、「子育て世代の環境充実」(40代男性)、「休憩室の新設」(50代男性)、「完全週休2日。昼食支給」(50代男性)、「社員が気持ちよく、楽しく働ける職場環境作り」(50代男性)などの取り組みが挙げられました。

最後に、「オフィス環境が改善されることで、社員の定着率は変わると思いますか」と聞いたところ、67.8%の人が「変わると思う」(とても変わると思う:16.1%・変わると思う:51.7%)と回答したそうです。

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