撥水・防水スプレーを使いこなそう! 雨なんか気にしない快適なお出かけを

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傘をさしても雨がかかってしまう。気づいたらコートやパンツの裾がしっとり、濡れたままの傘を持ち歩くのは煩わしい、など憂鬱になりがちな梅雨の外出です。エアゾールタイプの撥水・防水スプレーを使って、雨に煩わされない対策を! 興味はあるけれど、何をどう使っていいのかよくわからない、衣服が傷まないだろうかと敬遠していた方も多いかもしれません。仕組みと正しい使い方を知れば大丈夫です。雨の中へ安心の一歩を踏み出せますよ。


撥水・防水スプレーの仕組みと特徴を知ろう!

撥水・防水スプレーは、フッ素やシリコンといった表面張力の小さい成分が有機溶剤に溶けており、これを霧状にして衣服などに吹きかけます。溶剤が蒸発し乾燥すると主成分のフッ素やシリコンが衣服などの表面に水をはじく仕組みを作ります。撥水・防水効果はこのようにして現れます。

共に高い撥水性を発揮するフッ素系とシリコン系の撥水・防水スプレーですが、違いは表面に膜を作るか作らないかということだそうです。
フッ素系はスプレーされると産毛状に繊維に付着して膜を作りません。つまり通気性を残します。一方シリコンは、シリコン同士がくっついて膜を作るので通気性がなくなります。

この違いにより、フッ素系は一般的な生地の他にも、メッシュや毛足の長いもの、革、スエードといった素材にも使えますが、シリコン系は膜を作ることからメッシュや毛足の長い生地、革、スエードには適さないということです。

主成分がフッ素系なのかシリコン系なのか? これは製品に書かれていますので手に取った時にチェックしましょう。主成分の違いによる撥水・防水の仕組みと特徴を知ることで、自分の目的にあった製品を選ぶことができます。最近はフッ素とシリコン二つを使ったハイブリッドタイプも目にします。工夫され進化して私たちに使いやすくなっていっているようです。


効果的に使うためには? ノウハウを学んで!

ふだん扱い慣れない化学物質が使われていますが、目的がはっきりしている製品です。正しい使い方をすることで高い効果を得ることができますので、しっかりと使い方を学んでいきましょう。

◆まず、使う前に確認しましょう
・完全に乾いていること
・汚れてはいませんか? 汚れはきちんと落としておきます
・色落ちのチェックを忘れずに
目立たない部分に吹きかけてしばらくおき、色落ちや変色が無いかを確かめましょう

◆さあ、スプレーをかけていきます
・スプレーは15~20センチの距離を取りましょう
噴き出された霧がふんわりと広くかかるくらいの距離が適切です
・かける量はしっとりとする程度
紳士用の傘、ジャケットで1分くらい、コートで2分くらいが目安のようです
ボタンや飾りといった金属部分にかかった場合はふき取って変色・変質を防ぎましょう
・濡れやすい部分を忘れないように
ズボンやスカートの裾、コートやジャケットの肩・袖などかけにくい部分ともなります

◆最後は、乾燥です
・撥水の仕組みは溶剤の蒸発・乾燥により現れます
しっかり乾燥させることで本来の性能を発揮できる、ということですので乾燥には充分時間をかけましょう
・翌日着る予定でしたら、前日にスプレーをして一晩は乾燥にかける、くらいを考えましょう
最近は「速乾性」をうたう製品もありますのでチェックしてみてください
・裏技としては、ドライヤーを使うのもあり、とのことです

これで準備万端整いました。雨が待ち遠しくなる? かもしれません。雨粒がさらさらと落ちていくのをみるのはスカッとするものです。雨をサッと払ってジメっとしがちなこの季節を気持ちよく過ごしていきましょう。

◆効果はどのくらい?
長い間雨にあたっていくうちに撥水の効果も薄れてきます。追加でスプレーをするのも一つの方法ですが、フッ素系製品の場合は、ドライヤーで熱を与えることで撥水性を回復することができるそうです。加熱することで繊維の内側に入り込んでしまっていたフッ素成分を表面に浮き上がらせれば機能回復、というわけです。このような使い方を知って、撥水・防水スプレーを効率よく使っていけたら、もう雨の日のお出 かけもためらうことはなくなりそうですね。


守るべき注意点を知って安全に使いましょう!

日常生活にスプレー製品は多く使われていますからご存じと思いますが、使われている成分や溶剤は危険性が高いので、今一度確認をしておきましょう。

◆使う場所
・火の使われていない場所で
可燃性の高い有機溶剤とガスが使われていますから、火気は厳禁です。タバコを吸いながら、または冬はストーブの傍で使うことのないように充分気をつけてください
・風通しの良い屋外で
スプレーされる霧を吸い込むのは危険ですので、室内で使うことは止めましょう

◆使い終わったら
ガスを抜きましょう。スプレー缶にガス抜きのやり方が書いてありますので、よく読み指示通りにして事故のないように最後まで気をつけてください


参考サイト
【株式会社フロロテクノロジー】
【株式会社アサヒペン】

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