東京23区で一人暮らし…「健康で文化的な住生活を送るのに必要不可欠な広さ」の家賃相場が判明

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国土交通省が、単身者における「健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準」として提唱する専有面積は「25平米」です。株式会社LIFULL(東京都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サイト『LIFULL HOME'S』が、東京都23区内の「専有面積25平米の平均家賃」を調査した結果、平均は「9万1848円」でした。また、最も安いのは「足立区(6万8880円)だったそうです。

調査は2022年1月~12月の期間中に同サイトに掲載されていた東京23区内の、築30年以内、25平米、駅徒歩10分以内、賃料1万円以上の居住用賃貸物件を対象に実施されました。

国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」では「健康で文化的な住生活」を送るために必要不可欠な住宅の面積に関する水準である「最低居住面積水準」を世帯人数に応じて定義しており、単身者の場合、最低居住面積水準は「25平米」(壁芯面積)と定められているといいます。

「健康で文化的な住生活を送る」ために必要不可欠な広さを確保するために家賃はいくら必要なのか、東京23区における「居住面積25平米の家賃」を調査した結果、平均は「9万1848円」でした。

これを家賃の安い順にみると、「足立区」(6万8880円)、「葛飾区」(6万9611円)、「江戸川区」(7万338円)、「板橋区」(7万4610円)、「北区」(7万5377円)という結果になりました。

一方、高い順では「港区」(14万1428円)、「千代田区」(12万3409円)、「文京区」(11万2421円)となり、「足立区」と「港区」の差は7万2548円と、2倍以上になっています。これらの結果から、同じ東京23区といっても「健康で文化的な住生活を送るのに必要不可欠な広さ」を確保するためにはエリアによって大きな差があることが分かりました。

また、家賃の目安としては「手取り収入の3分の1以内」というものが一般に言われます。上記家賃をもとに「手取り収入の3分の1」に当てはめて手取り月収の目安を計算すると、東京23区内で25平米の物件に住む場合の手取り月収は単純計算で、20万6640円~42万4284円程度となりました。

   ◇  ◇

なお、「健康で文化的な住生活を送るのに必要不可欠な広さ」に近い広さを確保するためのアドバイスとして、同サービス事業本部の塩尻優介氏は以下のように述べています。

【1.築古物件も検討する】
一般的には、築年数が経過するごとに家賃も下がっていく傾向があります。築年数が経過していても、リフォームやリノベーションによって室内はきれいな状態の物件も多くあります。そのため、広さを確保しつつも家賃を抑えたい場合は、築古物件を狙ってみるのもひとつの方法です。

【2.「ロフト」付き物件を狙ってみる】
賃貸物件の設備には、専有面積に含まれないスペースがいくつかあります。ロフトもそのひとつで、ロフトの有無によって実際に使える広さには大きな違いが生まれます。25平米に満たない広さの部屋でも、ロフトがあれば、付いてない部屋に比べてスペースを活用できるので、狙って探してみるのもひとつの手です。

【3.東京23区外や近郊県も対象にする】
東京23区外や近隣県へとエリアを広げられれば、よりリーズナブルに、25平米が確保できる物件を見つけやすくなるでしょう。そのうえで、快速や急行などが停車する駅や乗り入れ路線が多い駅は、家賃が高くなる傾向があるので、家賃を抑えるのであれば各駅停車しかとまらない駅の物件にも目を向けてみましょう。

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