ローラースケート、卓球、3ON3などのスポーツからカラオケ、コミックコーナーまでさまざまなアミューズメントが集合するレジャー施設「スポッチャ」で、今や中学生・高校生におなじみとなったジャージ姿。いつのまに当たり前に? 施設に取材しました。
実際に、高校生の子どもがいる保護者は、「学校の友だちとスポッチャへ遊びに行ってくる」と話すわが子が上下ジャージで出かけようとする姿を見てびっくり。「なんでジャージなの?」と問うと、「みんなで決めたから」。
「Tシャツとジーンズなど動きやすい服装で行かないの?ジャージで行くってことにして、他の子たちに騙されているんじゃない?」と矢継ぎ早に質問したそうですが、「今は、この格好で行く子が多いの!昭和とは違う!」と言われたそう。子どもが帰宅するまでやきもきしましたが、みんなお揃いのジャージを着てボウリングやエアポリンを楽しむ写真を見て、「ジャージで行くなんて、体育会系のクラブに入っている学生たちだと思ってたけど、今は違うんだ」と認識を改めたそうです。
たしかに、TikTokやインスタグラムには、ジャージでスポッチャを楽しむ写真や動画が多数投稿されています。どうやら中・高生にとっては、制服ディズニー、USJのおそろコーデに加えて、スポッチャではジャージが「正装」になっているようです。スポッチャを運営する「ラウンドワン」に、この現状について取材しました。
コロナ禍の思い出づくりやSNSの流行から
Twitterでは2015年ぐらいからジャージでスポッチャに行った声が投稿されていましたが、ラウンドワンによると、スポッチャにジャージ姿の中高生が増えはじめたのは約4〜5年前。特に、増えたのはここ2、3年で、その理由については「コロナ禍で、体育祭や文化祭など学校行事が中止になり、思い出づくりのひとつとして、ジャージや体操服で訪れるグループが増えたのではないでしょうか」と推察します。
ちょうどTikTok世代だった中高生が、みんなで遊んでいる様子の動画投稿を目にして「私たちもジャージで!」と拡散していったようです。「正確なデータは取っていませんが、今年の春休み時期は、来場者の3組に1組(3〜4割)ぐらいはジャージを着用された方がいたという感覚です」。また、学校で授業がある平常時は、16時以降の放課後時間になるとジャージや体操服の学生が増えるとの話でした。
SNSでは、ジャージで行くとみんなおそろいで「映える」との声も多く、プラスアルファなアイテムとしてはおそろいのサングラスやルーズソックスも人気のよう。また店舗で競技によって貸し出してもらえるローラースケート、ヘルメット、プロテクターなども「映えアイテム」になっているのもポイント。なおかつ、全力で運動するのであればジャージというのも理にかなっています。
さらに様々な動画を確認すると、本気で運動したり失敗したりなど遊んでいる姿だけでなく、円陣やヒーローポーズといったおそろいのポーズを取ったり、ダンスしたりと思い出づくりの動画を撮るにはぴったりのようです。
実際に「コロナで行事がなくなっちゃったから、みんなで体育祭」とTikTokで投稿した人もいたように、コロナ禍で行動が制限されたなかで、新たな楽しみ方、思い出の作り方を生み出す、中高生たちの柔軟な発想力に感心。思いっきり遊んで、友情を育んで、楽しい青春を送ってほしいですね。
なお、スポッチャでは、学生料金や学生限定のサービス料金の他に、パパママ割、朝割など子どもから大人まで楽しめるバリエーション豊富なプランを展開。詳しくは、サイトにてご確認を。