「3+5=8」「3×5=15」…あれ、小学校の算数じゃ? 京都大学工学部の初回授業が話題

中将 タカノリ 中将 タカノリ

4月に入り、学生たちが新たな環境で学びを始めた今日この頃。そんな中、SNS上ではあの京都大学での初回授業の光景が大きな注目を集めている。

件の光景を写真におさめ紹介したのは今春、京都大学工学部に入学したやまゆうさん(@YMMR_KU)。

京都大学の授業だからどんな難解な数式について講義しているのかと思いきや、黒板に書かれているのは「3+5=8」「3×5=15」といった小学校の算数の式ばかり。

日本有数の学府でいったい何が起こっているのか…やまゆうさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「3+5からいくとは…!衝撃!」
「どの大学もこんな感じですね 特に電気系の学科は」
「うちの大学だけかと思ったら京大もなんだ…ちょっと安心した」
「どこの大学でも冒頭はこんな感じですよね…あーだり。なにやってんだか。って思いながらふと気を抜いて、気が付いたら全く理解できない内容を話してた記憶があるわ。」

など数々の驚きの声、共感の声が寄せられている。

京大生に聞いた

やまゆうさんに話を聞いた。

ーーこれはどういった講義なのでしょうか?

やまゆう:線形代数学の講義を受けています。講義は、前半に配布された課題を解き、残りの時間で解答解説が行われるという形で進められます。Twitterに投稿したのは解答解説の板書の写真です。

ーー足し算や掛け算が出てきた際のご感想をあらためてお聞かせください。

やまゆう:かなり驚きました(笑)。難しい入試問題を受けて念願の京都大学に入学したにも関わらず、最初の授業で足し算が出て小学生に戻った気分になったようで面白かったです。周りの学生も笑いながら講義を聴いていましたね。

ーー足し算や掛け算についてどのような解説があったのでしょうか?

やまゆう:一問一問丁寧に解説してくださりました。簡単な問題、たとえば(6)などは「3×5=15ですね」と軽めに流されていたと思います。

ーーこういった初歩的な計算をあらためて紹介することに、どういった意味があったのでしょうか?

やまゆう:これから学ぶ行列の乗法は一般的に交換法則が成り立たないため、簡単な四則演算を復習することで交換法則に目を向けることができたのではないかと思います。また、大学入試という大きな節目を乗り越えた学生がこれまでの学びを振り返ることは、自分の人生を振り返ることにも繋がるのではないかと思います。真意は教授に尋ねないと分かりませんが(笑)。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

やまゆう:つい最近Twitterを始めたばかりで、投稿する頻度も高くなかったためとても驚きました。これまでは身内でワイワイやっていたのですが、これからどうしようかなといった気持ちです(笑)。ただ、これを機に京都大学に興味を持ってくださった人がいれば、とても嬉しいです。京都大学は興味を持った分野をとことん突き詰められる良い大学なので、高校生の皆さんにはおすすめしたいです。

◇ ◇

なにごとも基礎をしっかり理解していなければ真の発展はないというアプローチだろうか。さすが京都大学と思わされるお話だった。

やまゆうさん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/YMMR_KU

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