被災地で活躍する「災害救助犬」の誇らしげな姿に絶賛の声 「手伝ってる!」「嬉しそう!生き生きしてる」

はやかわ かな はやかわ かな

どの現場でも専門家に従い、犬も自分も安全を確保すること

ーー今回の冬山遭難救助訓練には、ゴールデン・レトリバー犬と、コアくんを含めた2頭のホワイト・スイス・シェパード犬の合計3頭の救助犬が参加したそうですね。

「はい。コアの他に、岩手県の救助犬、ホワイト・スイス・シェパードのさちちゃんと、ゴールデン・レトリーバーのゆきちゃんが参加しました。実際の捜索現場では、救助犬は2頭1組で捜索します。1頭が反応した場所をもう1頭が確認する形で捜索を進めます」

ーーコアくんは瓦礫や土石流などの被災現場を専門とする災害救助犬。今回の雪山での訓練はいかがでしたか?

「今までにも雪山での訓練はしていましたが、本格的な合同訓練は今回が初でした。どの現場でも、民間の救助犬が入る場所は事前に安全確認をしてくださっています。雪山に関しては、ハンドラーである私の専門知識が足りないので、今回の訓練で学んだ救助の手順、機器の使い方、とても勉強になりました。

コアが雪に埋まった人を捜すのは今回が初めてでしたが、土石流のように、人間の生活臭を含めたありとあらゆる匂いがする状況に比べて、対象の匂いが取りやすいように感じました。ただ、雪は結晶の形によって匂いの出方も変わるようですので、次の訓練の機会には、どのくらいの雪の深さまで匂いが取れるのかも検証してみたいと思っています。どの現場でも、専門家に従い、自分自身も犬も安全を確保することを心がけています」

救助犬の訓練は、犬が楽しくなければ!

ーー「救助後にボールで遊んでもらえるからなのですが」とツイートされていましたが、要救助者が発見出来た時の誇らしげなコアくんの様子を見ると、救助犬たちはこんな風に人間と共に行う任務を「楽しい」と思ってくれているのだと実感出来ますね。

「コアはもともと、エネルギッシュで捜索意欲の強い子です。通常の瓦礫捜索訓練やボックス訓練(※箱に隠れた人間を見つける訓練)では、発見と同時に要救助者役の人間がボールやおやつを持って出てくるのですが、今回は発見してアラート(吠え)すると、消防や山岳会の方々が集まって来て、皆んなで雪から掘り出す作業をしてから要救助者が出てくる、というシチュエーションでした。コアはその様子にワクワクしたようで、楽しそうでした。

コアはもともとワンオーナーな気質で、普段はハンドラーである私としかアイコンタクトを取らないのですが、今回は自分がアラートした場所を皆んなで掘り出すことでチームとしての一体感を感じたのか、私以外の救助の方たちともよくコンタクトを取っていて、一緒に作業することが楽しかったようです。コアにとって今回の訓練は、技術面だけではなく、メンタル面でもとても良い経験だったと思います。救助犬の訓練は犬が楽しくなければと思います」

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