【外資系企業vs日系企業】40、50代の年収差が顕著 1000万円超プレーヤーの割合に大差

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

人材紹介会社のエンワールド・ジャパン株式会社(東京都中央区)は、このほど「外資系・日系企業のお仕事事情」に関する調査結果を発表しました。同調査によると、外資系企業と日系企業において、40代・50代で年収の差がみられ、特に年収1000万円以上の層では2.6倍以上と、高所得者の割合の差が外資系・日系企業の従業員で拡大していることが明らかになりました。

調査は、全国の外資系企業で働く346人および日系企業で働く400人、計746人を対象として、2024年9月にインターネットで実施されました。

まず、「現在の仕事の働きがい」について質問したところ、「働きがいを感じている」「どちらかといえば感じている」と回答した割合は、外資系企業では60%、日系企業では50%となり、特に「40代」(外資系企業従業員65%、日系企業従業員48%)においては17ポイントの差が現れています。

さらに、「働きがいがある」と感じている人を対象に、「働きがいを感じるタイミング」を聞いたところ、「給与が上がったとき」(外資系企業従業員43%、日系企業従業員36%)「目標を達成したとき」(同44%、同30%)が外資系・日系企業ともに上位に挙がりました。

他方、「現在の勤め先の働きやすさ」について、「働きやすさを感じている」「どちらかといえば感じている」と回答した割合を見ると、外資系企業では70%、日系企業では61%となり、こちらも「40代」(外資系企業従業員75%、日系企業従業員58%)において17ポイントの差がみられます。

「働きやすさを感じている」と答えた人に、その理由を聞いたところ、「自分のやり方で仕事を進められる」(外資系企業従業員53%、日系企業従業員43%)、「労働時間が適正・融通が利く」(同47%、同38%)が、外資系・日系企業ともに上位の回答となり、特に外資系企業において高い割合を示しました。

続いて、「2023年度の年収」について調べたところ、20代と30代では差がないものの、40代と50代においては年収の差が大きくなっていることがわかりました。

特に「年収1000万円以上」の割合を見ると、40代で15ポイント差(外資系企業従業員30%、日系企業従業員15%)、50代では29ポイント差(同40%、同11%)となっており、高所得者の割合の差が外資系・日系企業の従業員で拡大していることが明らかになりました。

また、「年収の上がり幅」を3年前と比較したところ、外資系企業従業員の30代は「50万円~100万円未満」(25%)が最多となったのに対して、日系企業従業員の30代では「10万円~50万円未満」(33%)が最多となっているほか、40代においても、外資系企業従業員の16%が「100万円~200万円未満」の年収増加を経験しており、日系企業の同世代従業員と比べて大幅な年収アップが見られました。

次に、「仕事をしている日の1日の労働時間」を教えてもらったところ、全体的に1日あたりの労働時間が「7時間以上9時間未満」に集中していることが確認され、外資系・日系企業の間で大きな差は見られませんでした。

他方、「1カ月の残業時間」においても外資系・日系企業の従業員の間に大きな差異はなく、「残業時間がない」と回答した従業員の割合は外資系企業で14%、日系企業で17%と全体的に類似した傾向が見られました。

一方で、「長期休暇や連続休暇の制度が実際に取得することができる」と答えた割合を見ると、外資系企業従業員の30代で50%、40代でも41%となったのに対して、日系企業従業員の30代の33%、40代の22%を大きく上回り、休暇制度の取得状況の差が顕著であることがわかりました。

   ◇  ◇

国際経営コンサルタント、弁護士、名古屋商科大学経営大学院(MBA)教授の植田統氏は、「この調査結果は、日系企業と外資系企業の違いをよく表している。もし今勤めている日系企業で成長が感じられず、自分の将来に不安を感じているのなら、そして、アウトプットが厳しく求められる外資系企業に挑戦しようという決意ができたなら、思い切って外資系への転職を考えてみるのもよいだろう」と述べています。

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