望まない繁殖というつらい過去 ジャック・ラッセル・テリアの保護犬 預かりボランティアの家でトレーニング中です

松田 義人 松田 義人

 

主に埼玉・茨城の動物愛護センターからワンコを引き出し、新しい里親さんへ譲渡する活動を行う犬保護団体リアン(以下、リアン)。同団体が今年引き出したうちの1頭のワンコがジャック・ラッセル・テリアのねるちゃん(メス)です。

推定5歳。おとなしくて人懐っこく、顔の中心を境に左が白い毛、右側が茶色い毛とアシンメトリーな毛色。なんともかわいいワンコです。

オトボケぶりがかわいい

 

多くの保護犬同様、ねるちゃんも知らない人の前では多少のビビリがあり、抱っこするとカチコチに固まってしまいます。ただし、どこか穏やかでおっとりとした性格でもあり、起きている間はずっと尻尾を振り続けています。リアンのスタッフがねるちゃんに手を伸ばすと後退り……。でも、そのまま逃げようとしても、動作がおっとりしているため、いともあっさり…という始末です。

そんな天然なねるちゃん、たまらなくかわいいですが、オトボケ行動はこれだけにとどまらず、なぜかテレビ画面にがぶりついてしまうという謎の行動も。保護以前の環境にテレビがなかったのでしょうか、とにかく音を出しながら、映像が動き続けるテレビ画面に興味津々の様子。テレビをつけると、画面にがぶりついてしまうのです。

多くの人は子どもの頃、「そんなに近くでテレビを観ると、目が悪くなるからやめなさい」と親から注意を受けたことがあるはずですが、ねるちゃんのテレビがぶりつきもまた、同じように注意したくなります。

 

元繁殖犬だった? 帝王切開の跡も…

こんなオトボケで、愛くるしいねるちゃんですが、そのお腹を見ると、どうも望まない繁殖をされていた様子で帝王切開の跡もあります。

その跡を見て心を痛めたスタッフはねるちゃんに避妊手術をしてもらうことにしました。しかし、手術当日、動物病院から急きょ電話がありました。「ねるちゃんに麻酔をかけたところ、反応が良くないため、この日は常に電話に出られるようにしておいてほしい」とのことでした。スタッフはワンコを預けた先から「病院からの電話は、何かあったんじゃないかと思い、どうも心臓に悪い」と言いますが、この日のねるちゃんは以降、体調は安定し、無事に手術を終えて帰ってくることができました。

相方ワンコと一緒に第2の犬生を目指す

 

現在、ねるちゃんはリアンの預かりボランティアさんのお家に、ゆめちゃんというプードルのワンコと一緒に過ごしています。メチャクチャ性格が良く吠えることもないゆめちゃんですが、ねるちゃんはちょっとまだ心を開ききれておらず、ご飯を食べている際に、ゆめちゃんが来ると、ビビって逃げちゃうこともあります。

それでも2頭がけんかするようなことはなく、おっとり楽しく過ごしているとのこと。この預かりボランティアさんのトレーニングを経て、ゆくゆくは里親希望者さんを募集し、第2の犬生へと結びつけたいとスタッフは語ってくれました。

「正式な里親さん募集をかける以前から、ブログやSNSでねるちゃんの様子を発表したところ、すでにいくつかのお問い合わせをいただいています。ねるちゃんの穏やかな性格が、写真などで伝わったのだとしたら嬉しいです。今後、どのタイミングで里親さん募集を告知するかは未定ですが、今後もねるちゃんの様子は発表し続けていきます。ぜひねるちゃんの第2の犬生に向けた成長にご期待くださいね」

犬保護団体リアン・インスタグラム
https://www.instagram.com/restartdoglien/

犬保護団体リアン・ブログ
https://ameblo.jp/liendog/

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