世間が建設業に抱くイメージを物語るエピソードがSNS上で大きな注目を集めている。
「東大卒の先輩が夜勤で駅の工事してたとき、塾帰りの親子から『勉強しないとあんなふうになるよ』って言われた」と件のエピソードを紹介したのは自身も土木系のゼネコンに勤務するSくんさん（@shapeofyou0426）。
一口に建設業と言っても、会社の規模や専門分野によってその業務内容はさまざま。職人から、技術者、営業マンと問われるスキルや学歴もまったく異なるのに、一概に「あんなふう」と見下されてしまうという悲しい風潮に、SNSユーザー達からは
「お母さん古い人だなあ。会社員になっても定年はあるし終身雇用保証も危うい。勿論建設業も体資本でもあるだろうから怪我したら大変。でも職人や能力あるフリーランスは定年はないから一生食べて行けるのよ。その人のやり方で一生食べて行ければそれでオッケー」
「一人で会社経営して電気工事業を営んでますが、年商3600万 一週間の勤務時間23時間 時間も余裕がある生活をさせてもらってます。電験三種、一種電気工事士、その他もろもろの資格を持ってます。勉強いっぱいしましたよ」
「衝撃的だったのですみません、そんな偏見もってるからお子様に塾いかせないといけないんですね。※お子様の意思で塾いってるんだったらすみません。みんなに迷惑かけないように夜工事していただいてるのだから感謝すべき。」
など数々の反論の声、怒り声が寄せられている。
「ヘルメット被ってる人はみんな同じに見える」
Sくんさんにお話を聞いた。
ーーご自身も建築業界でお勤めとのことですが、わけを知らない人から不当な扱いやイメージを抱かれることはよくあるのでしょうか？
Sくん：業者さんの社長が高校に採用活動に行った時も「土方になるならYouTuberになります」と高校生から言われたと聞きました。アンケート等で「建設業」と言うと、それだけでさげすまれてるように感じることもあります。
ーー先輩のエピソードをお聞きになった際のご感想をあらためてお聞かせください。
Sくん：建設業で働く人にはもちろんイメージ通り、中卒、高卒の人もいるのは確かです。周りから見ると作業着着てヘルメット被ってる人はみんな同じに見えるんだなと。我々は仮囲いの中で工事していることもあり非常に閉鎖的な業界だとも感じます。もっと社会全体に建設業のアピールをしていかなければならないと思いました。
ーー今回の反響へのご感想をお聞かせください。
Sくん：「親は世間知らずだ」というコメントが非常に多いようでした。でも、建設業を知らない人の一般的な意見だとも感じます。
◇ ◇
読者のみなさんも知らず知らずのうちに特定の業種に偏見を抱いてしまってはいないか。少なくとも社会経験も知識もない子供に「勉強しないとあんなふうになるよ」と諭すような愚かな行為は避けたいものだ。
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