株式会社マイナビ(東京都千代田区)は、全国の20~50代の正社員の男女1386人を対象とした「中途採用・転職活動の定点調査(2022年12月)」の結果を発表しました。その結果、約6割の人が「賞与額によって転職を思いとどまる」と回答しました。また、転職を思いとどまる賞与額の中央値は「80.0万円」で、平均値は「115.7万円」と、実際の賞与額の中央値・平均値と比較して25万円程度の差があったそうです。
調査は2023年1月にインターネット上にて実施されました。
調査の結果、20~50代の正社員のうち、2022年12月に「転職活動を実施した人」は5.1%で、前年同月比1.0pt増となりました。年代別でみると、若年層ほど実施率が高く、20代では9.0%となっていたそうです。
また、「転職活動を実施した理由」については、「給与を高くしたい」が56.8%と突出して高かったほか、「スキルアップがしたい」(33.5%)、「将来性のある会社で働きたい」(33.1%)、「仕事内容を変えたい」(32.5%)がそれぞれ30%台で続きました。
同社は「政府による企業への賃上げ要求などもあり、働く人の給与改善ニーズは強い。今後優秀な中途採用人材を確保するために、企業の賃上げ競争が活発化する可能性が考えられる」とコメントしています。
続いて、「2022年冬季賞与の有無」を聞いたところ、「賞与があった」と回答した正社員は68.6%で、「額面支給額」は中央値「55.0万円」、平均値「89.0万円」でした。
また、「賞与額に対する考え」を聞いたところ、73.5%の正社員が「少ないと感じる」と回答し、年代別では50代が最も高くなっていたそうです。
なお、「賞与額が少ないと感じる理由」については、「世間一般の平均と比べると少額だから」(60.6%)、「仕事内容・量に見合ってないと感じるから」(41.9%)などが上位を占めたといいます。
さらに、「賞与(支給額・タイミング)が転職活動意欲に影響している」と回答した正社員は64.2%となり、賞与額が少ないなどの理由から転職を検討する人が一定数いたことがうかがえました。
また、「賞与額によって転職を思いとどまりますか」と聞いたところ、60.9%の正社員が「思いとどまる」と回答。ちなみに、「転職を思いとどまる賞与額」も聞いたところ、中央値は「80.0万円」、平均値は「115.7万円」と、実際の賞与額の中央値・平均値と比較して25万円程度の差がみられたそうです。