手で球体を回すと…懐かしい風景がめぐるアート作品が話題「すごい!脳がバグりそうです」

今田 哲平 今田 哲平

「Work in progress.
あと少し!細部をもうちょい!」

そうツイートしたのは、鮫島大輔/DaisukeSamejima(@samejimadaisuke)さん。どこか懐かしい景色が描かれた球体作品の動画を投稿しました。作品はまだ制作途中です。

どこかは分からないですが、懐かしく思う場所って現実でもたまにありますよね。まさにそんなどこか懐かしさを感じる、そして少しの寂しさを感じる風景が見事に表現されています。

鮫島さんはまた、その球体作品の完成動画も投稿しました。

「途中経過をたくさん見て頂いた作品完成しました。手で回転させてる動画でどうぞ!『Flatball 2022 No.04』
これも個展に出します!」

これを見た人から、絶賛の声が届きました。

「てっきり、光沢のある鉄球か何かかと思った。すごいです」
「カーブミラーかとおもった」
「Amazing!」
「す、すごい!!!脳がバグりそうです🤪」

あまりの完成度の高さに日本だけでなく海外の方からのコメントもかなり多く世界中で大反響となりました。鮫島大輔さんにお話を聞きました。

ーーこの作品を作ろうと思ったきっかけは?

「20年ほど前になりますが、フレームでトリミングする事なく、自分がいる空間をすべて描くことはできないか模索していました。その時に100円ショップで目に止まった地球儀を眺めてるうちに、見ている世界を全部裏返して球体に描けば全てを表現できる事を思いつきました」

ーーこちらの風景はどこかの風景なのでしょうか?

「実際にある風景ですが、誰が見ても既視感を覚えるような、どこかで見たような風景を選んでいます。ですのでランドマーク的なものを描きこんだり、有名な場所は極力選んでいません。場所も基本的には明かしていません」

ーー制作時間はどのくらいかかったのでしょう?

「この作品ですと、作品のための資料集めなどを抜いて、描きだしてからかかりっきりでひと月半という感じです」

ーー制作過程でいちばん苦労した点は?

「どこから見ても完璧に破綻なく風景が繋がって見えるように描く事です。どこを切り取って見ても、極力自然に見えるように微調整して描くことに神経を使います。機械的に球形に歪めると不自然な風景になりますので、全天球カメラなどのツールは用いていません」

鮫島大輔さんは「見慣れた風景でも見方を変えて見れば新しい発見があります。僕の作品がきっかけになって、身の回りの風景の今まで気付かなかった魅力を見つけていただけたら嬉しいです。個展にも来てください!」と話してくれました。

鮫島さんの個展は、1月30日まで、Bunkamura Gallery(東京都渋谷区)で行われています。

個展【鮫島大輔 -永遠のマクガフィン-】
会期:2023年1月21日(土)〜1月30日(月)
会場:Bunkamura Gallery(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
https://www.bunkamura.co.jp/gallery/

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