「愛しい人へ」「ギフト」…2000年代を彩った"青春の音楽"は今も現在進行形!ET-KINGインタビュー

橋本 菜津美 橋本 菜津美

みなさんにとって青春の音楽はなんだろうか?私が10代の頃はアイドルグループや女性シンガーソングライターがブームで、彼女たちの曲をたくさん聴いたが、今振り返って懐かしく感じるのはET-KINGだったりする。学校帰りに友達たちとカラオケで歌った「愛しい人へ」「ギフト」。学園祭とかのイベントでもよくかかっていたっけ。私一人だけの音楽じゃなく、みんなで共有した音楽だったから、今でもET-KINGを聴くと「青春だったなぁ」とあの頃の景色が浮かんでくるのだ。

先日、そんなET-KINGに会う機会があった。大阪・北新地で行きつけにしている、あるお店のママに紹介され、なんと私が経営している兵庫県川西市の「Cafe&Live space 露依楼囲-Roy Roy-」でライブをしてくれることになったのだ。彼らは当時「愛に逢いに行こう企画」という企画で全国の飲食店で投げ銭形式のフリーライブを開催していた。

「あのET-KINGが私のお店に!」音楽や芸能のお仕事をしているといろんな方にお会いする機会があるが、自分が好きだったアーティストに会うというのはなんとも不思議な感覚。緊張して迎えたイベント当日の昨年9月9日…お店にやってきたET-KINGのみなさんはイメージ通りとても気さくで、思った以上に紳士的なお兄さんたちだった。いつものヒップホップ的なスタイルとは異なり、ギター2本に歌のみというシンプルな編成。カジュアルで温かな雰囲気の中で歌われる思い出のヒット曲や近年の新曲たち。MCやファンとのやり取りも心地よく、約1時間のライブはあっという間に幕を閉じた。

ライブ後、ET-KINGのみなさんとゆっくりお話をする機会があったので紹介したい。

◇ ◇

ーー今日はたっぷり楽しませていただきました。川西でライブする機会はあまりないかもしれませんが、川西の印象ってどんなですか?

コシバKEN:川西出身のキングコング西野さんの作品「えんとつ町のプペル」に出演する登場人物の一人が、天国へ逝ってしまったのメンバーのいときんをイメージしているそうなんです。なので川西にはすごく親近感があります。

西野さんとラジオでお話ししたことがあるんですが、その時に「僕は手売りでお客さんに映画のチケットを売ってる」と聞いてびっくりしました。リアルで会って、話して、手渡しでお金を頂いてチケットを渡す。そういうことがお客さんとの深い縁になると教えてもらいました。お店やネットで買ってもらうことが当たり前になってしまっていたチケットやCDの売り方を見直すきっかけになりました。

橋本:今回のような投げ銭ライブもその一環なのでしょうか?

センコウさん:「愛に逢いに行こう企画」という形で提案したのは僕なんです。いろいろあったので心機一転なにか新しいことがしたかったのと、コシバが言うようにファンの方たちに近い距離で音楽を届けたいなと。普段はDJスタイルですが「流しみたいにギターで弾き語りライブしたら面白いんちゃう?」という提案が出て、そこからギターを猛練習しました。初めの頃はレパートリーが4曲か5曲くらいしかなかったけど、今は少しずつレパートリーが増えて…今日は1時間もできましたね(笑)。

コシバKEN: 2022年5月に長崎でやったのが始まりで、その後、姫路、宮古島、東京、千葉など行かせてもらいました。ファンクラブの方が関係しているお店や、これまでお世話になった方たちの繋がりですね。

橋本:普段のライブやイベントに比べお客さんとの距離がものすごく近いですが、やってみていかがですか?

DJ BOOBY:今はコロナの影響で声を出して応援することが難しいのですが、距離が近いのでマスク越しでも表情や、手拍子一つ一つの音を感じ取れてる気がします。最近はお子さんの参加も増えて、楽しそうにしている姿にこちらが励まされます。やって良かったなと思います。

KLUTCH:僕たちはデビュー当時から「近所の兄ちゃんが歌ってる感じでいたい」という思いがあって、分け隔てなく色んな場所に音楽を届けに行こうと努めてきました。ブレイクした頃はET-KINGの音楽を沢山の方に届けられましたが同時に、制限されることも多かったです。今は自発的にやりたいことをやらせて頂ける環境なので嬉しいですね。

◇ ◇

ライブ中、写真はもちろん動画の撮影も許可し「みんなでどんどん俺らの音楽広めてほしいねん」と呼びかけていたET-KINGのみなさん。メンバーの死などさまざまな苦難を乗り越えて、なお未来志向に活動を展開する彼らの姿には後輩のミュージシャンとして見習うべきところが多々あると感じさせられた。

ET-KINGは今、 現メンバーになって初のアルバム「for」を携え、ライブツアーを開催中。また引き続き、「愛に逢いに行こう企画」や全国のお祭りに無料で参加する「お祭りいきまっせ企画」も企画しているという。ぜひ多くの方に現在進行形の彼らの音楽に触れていただきたいと思う

ET-KING関連情報
公式ホームページ:https://et-king.com
ニューアルバム「for」:https://et-king.shop/items/62b9a2405c698714eb873f45

ET-KING ニューアルバム 「for」 リリースライブツアー2022-2023
■料金
一般/¥5,000(Dr別・自由席)
高校生以下/¥3,000(Dr別・自由席)

■会場
【福岡】2月18日(土) スカラエスパシオ
【渋谷】3月3日(金)pleasurepleasure
【仙台】3月4日(土)darwin
【高松】3月11日(土)festhalle
【名古屋】3月25日(土)CLUB QUATTRO

■チケット発売中
ローソンチケット:https://l-tike.com/etking/

チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/et-king-tour2023/

イープラス:https://eplus.jp/et-king/

■総合問合せ
チッタワークス 044-276-8841(平日12:00〜18:00

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