「シマシマを上からどうぞ。」というコメントとともに投稿された写真に注目が集まりました。シマウマの背中が写っているのですが、中央にまるでファスナーがあるようなラインが走っています。「分け目?!」と疑問が投げかけられた投稿について、動物園にお話を聞きました。
ハートマンヤマシマウマの背中の写真を投稿したのは「福山市立動物園[公式](@FukuyamaZoo)」(広島県福山市)です。写真のシマウマの背中には、中央に黒いラインがあり、左右の白と黒のシマシマを柄合わせしたようにつながっています。
「まさかの境目」
「ファスナー?縫い目?中から🐴馬が出て来そうですね。」
「すごくきれいです。自然の不思議だなあ。」
「絶対、ファスナーついてるだろ。」
「上から見るのは初めて‼️ 新しい発見がありました👀」
ツイートには、驚きのコメントが寄せられて2万以上の「いいね」がつきました。
見慣れない写真に「黒い部分は分け目なのか」「地肌は黒なのか」「キリンの背中はどうなっているのか」などの疑問の声も上がりました。福山市立動物園の担当者さんに、シマウマの縞について詳しいお話を聞きました。
──シマウマの背中のてっぺんは黒いラインになっていたとは驚きました。シマウマは白と黒の2色の毛で作られているのですか?
場所によって茶色っぽい毛もありますが、だいたい黒と白の毛です。
──地肌の色は何色なのでしょう?
黒です。
──ということは、真ん中の黒いラインは分け目で地肌が見えているのですか?
地肌は黒ですが、背中のラインは黒い毛が生えています。理由は不明です。
──黒いラインも毛なのですか!不思議です。左右の縞のラインが微妙にずれているのは毛の流れでそう見えるだけですか?
左右でつながっていないところもあります。
──そうなのですね。とても基本的なことをお聞きしますが、なぜシマシマなのでしょう?
虫よけ、天敵よけ、暑さよけ等、諸説あります。縞は指紋のように個体ごとに異なります。
──これまでお聞きしたお話は、ハートマンヤマシマウマ以外のシマウマも同じですか?
はい、同じです。
──キリンの背中がどうなっているのか、みなさん気にされていました。
キリンには、シマウマのような正中線はありません。
◇ ◇
山岳地に暮らす小型のハートマンヤマシマウマは、絶滅の危機にあるシマウマです。
「現在国内で飼育されている頭数は5頭(のはず)で、10~20年後には国内で見られなくなる可能性が高いので、ぜひ会いにお越しください」(福山市立動物園)
現在同園では、食いしん坊のオリーブ(メス・11歳)と、マイペースなエイタ(オス・15歳)の2頭を飼育しています(ペアではありません)。
■福山市立動物園 https://www.fukuyamazoo.jp/