「犬の背中が語ってる!」たくさん遊んでくれたお客さんが帰るとションボリ…温泉民宿の看板犬の後ろ姿に「かまいたくなる」

谷町 邦子 谷町 邦子

「滞在中たくさん可愛がって遊んでくれたお客さんが帰ってしまうと、午前中は大体こうなります」。そんな言葉とともにツイッターに投稿された犬2匹の後ろ姿の写真が「かわいい」と話題になっています。投稿した温泉民宿 南部屋(@nanbuya_towada)さんに話を聞きました。

「背中が語ってる!!ああ、あそびに行きたい」「泊まった先にこんな子が居たらかまいたくなっちゃう」「いつか行くぞ!リストに入れちゃいましたかわいすぎます」「めちゃくちゃかわいい…青森に旅行した時は行きます!」と民宿に行きたくなる人が続出しました。

注目の2頭がいるのは青森県十和田市の奥入瀬にある小さな温泉民宿 南部屋(なんぶや)。写真左側の白い犬は「クララさん」、右側の茶色い犬は「リュックさん」といいます。とっても人懐っこいのですが、犬が苦手なお客さんもいることからリクエストがあるまで館内には入ってはきません。

どんなときに2頭に会えるのか、旅と犬たちとの触れ合いを満喫したい人に向けて、楽しく安全に遊ぶための注意点や、好きな遊びなどを南部屋の宿主、田村 暁さんに聞きました。

甘えん坊のリュックさんは“なでなで”、ツンデレのクララさんはボール投げが好き

――2頭との出会いは?

「2頭はどちらも保護犬でして、茶色のリュックさん(オス・推定雑種)は九州の保健所から殺処分前日に保護団体のボランティアさんを介しギリギリ救出してお迎えしました。白のクララさん(メス・推定ラブラドール)は八甲田山中の国道沿いに飼育放棄のあげく餓死寸前で棄てられていたのを私がたまたま通りがかって救助しました」

――人懐っこい2頭は、どんな性格ですか?

「2頭はお互いが大好きです。リュックさんは顔に似合わず甘えん坊で構ってチャン。お客さんに積極的に「撫でて~」とすり寄って行きます。

クララさんは少し人見知りなので、最初数分は少しよそよそしいのですがすぐに慣れます。あとお嬢様気質で、自分中心で会話や遊びが展開しないとやや拗ねる傾向にあります(笑)。宿主がスマホをいじってると嫉妬して必ずスマホを叩き落としに来ますから。クララさんに見つからずにメールを返信したりするのが大変です(笑)」

――2頭とはどこで遊べますか。

「基本的に2頭と遊んで頂けるのは、館内フロント前のロビー周辺(客室・食堂は2頭は立ち入り禁止)となります。ご来館やご出発がお散歩のタイミングと合えば、宿の駐車場や周辺の空き地などで遊んでいただく事もございます」

――どんなふうにお客さんと遊ぶのが好きですか。

「リュックさんはまずお客さんがペットを飼っているかクンクンとチェックをして、後はひたすらに背中を撫でてもらうのが大好きです。クララさんは、過去に餓えた経験があるからなのか犬種の特性なのか、特に食いしん坊で、おやつが登場するとすぐに心を開きます。あと、屋外で遊ぶ時はお気に入りの黄色いボールをくわえて来て『ボール投げ』をエンドレスにねだります」

――2頭ににおやつをあげたい場合は。

「事前にどんなおやつかお伝えいただき、基本的には持参でお願いします。2頭共におやつは大好きで嬉しいのですが、あまり量が多過ぎると2頭の健康管理が難しくなってしまいますので、ごく少量(1口、2口分)にしていただければ。もしおやつを忘れて『どうしてもクララさんの心を開きたい!』場合は宿主に相談してみてください」

――触れ合う時に注意することは。

「2頭共に穏やかな性格なので咬んだりする事はないですが、万が一の事を考えて2頭と遊んでいただく際には必ず宿主の私が立ち合うようしています。そのため宿主が不在の時や調理中で立ち合えない時など、2頭と遊んでいただけない場合がありますので、予めご理解ください。それから、普段からキレイにはしていますが、2頭と遊んだ後は必ず手洗いはお願いします」

――旅館について教えてください。

「当館は奥入瀬渓流や十和田湖、蔦沼、八甲田山に程近い場所にあり、築約百年の古民家と源泉掛け流しの温泉・2頭の看板犬が自慢の小さな民宿です。……と書くと聞こえは良いですが、裏を返せば青森の山奥で古い建物と設備で小じんまりと簡素にやっているだけの宿でもあります。

さらには当館は低料金の宿でもあり、ホテルさんや旅館さんとは全く異なります。ご利用に当たっては様々なご不便や制約をお願いせざるを得ませんので、万人の方にお気に入りいただける宿ではありません。

ご利用に当たり、必ず当館のHPとTwitterに目を通して当館の特性をご理解いただいた上でご利用いただきたくお願いします。特に掲示板代わりのTwitterでは当館利用に際しての注意点や看板犬2頭に関する注意点、最新情報などがアップされていますので、ぜひご一読お願いします」

◇  ◇

苦労人ならぬ苦労犬な2頭が、宿主の田村さんや犬好きのお客さんに可愛がられ、看板犬として活躍する南部屋。田村さんとご家族が運営する1日数組しか予約を受けない小さな民宿で、湯の花豊富で熱めの源泉掛け流し温泉が自慢だそうです(お風呂の様子などもツイッターで発信)。自然の中でこんな素朴で温もりある時間を過ごしてみてはいかがでしょうか? 同施設はペットとの宿泊は不可、日帰り入浴の利用も可(もしも2頭と会いたい場合は事前にご連絡を)。

■温泉民宿 南部屋(@nanbuya_towada)さんのTwitter https://twitter.com/nanbuya_towada
■南部部屋公式サイト https://nanbuyatowada.wixsite.com/nanbuya

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