子育てのゴールは大学でも就職でもない…いかに「モテる男・モテる女」に育てるか

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ズバリ言いましょう。「モテる子」に育てることが大切です。子どもが社会人になる年ごろになった時、「やってよかった」と思えることは、「モテ男・モテ女」に育てることなんです! 社会人男子を息子に持つ私は切実に感じています。

モテる男。モテる女。…それは異性にモテるだけでなく、友達にも頼られる、仕事でも周囲とうまくやれる人のこと。自然と人が集まり、何かを成し遂げることができる環境が出来上がっていく…そんな社会人こそが「モテる人」だと思います。それでは、子どもが大人になる過程で身につけるべき能力とは、何なのでしょうか?

「いい子に育った」と思えるには

まだ幼い子どもを育てている真っ最中には、子どもの「遠い将来」はなかなか想像しづらいでしょう。保育園、小学校、そして中学・高校…その間に親は必死に子どもが進むレールを敷こうとします。あるいは子どもが望む道に進めるよう、一生懸命サポートします。

ただ、そのときの目標は、どうしても「学歴」とか「就職先」にこだわりがちです。それはある意味、正しいのです。だって東大を出て、上場企業に入社して、年収1000万円になったらどうでしょう。お金が全てではないけれど、確かに経済力は生きやすさにつながります。そうなってくれれば、なかなか自慢の息子です。

しかし、もしも、です。

その自慢の息子が何の趣味も好きなことも見つけられず、仕事は出来ても友達がいなく、女性との経験も全くなかったら? 稼いだお金を着々と蓄えるだけの息子の姿を見てとき、「ああ良かった、いい子に育った」と思えるでしょうか?

もちろん、良い大学を出る、いい就職先が見つかる、好きなことを仕事にできる…といったことはとても大切です。ですがそれ以上に、「人と人との関係」をどういう接点であれ、きちんと持てる大人に育ててこそ、親は安心できるのではないでしょうか。

コミュ障なんて言うけれど…

最近の20代男性は、そう積極的に恋人を求めたりしない子が多くなっているのではないか…と言われています。なるほど彼らには何かしら夢中になれる趣味があったり、ネット上で充分楽しい時間を過ごしているかもしれません。

いっぽう女の子と付き合うのは大変です。

恋人同士になり、女の子を喜ばせるためにアレコレやるなんて面倒くさい。誰とも付き合わないというのは極端な例かもしれませんが、薄くぼんやりとした関係性で繋がり、密度の濃いコミュニケーションもスキンシップも必要としない、あるいは欲しがらない20代は少なくありません。

“コミュ障”なんて言葉をよく耳にしますが、それがネット上で本当にどういう人を指しているのか、私にはわかりません。しかし、そんな言葉が出てくることは、やはり今の子たちもどこかで「こういう自分ってどうなんだろうな」少しは気にしているのかもしれません。

保育園から始まる長い「社会生活」

もはや婚活という言葉が定着し、親が子どもの結婚相手を見つけるのも珍しくない時代。しかし、できればちゃんと恋をして、ケンカをして別れを繰り返して、やがて誰かと家族になろうとする気持ちを持って欲しい。

これからの社会はAIが網羅し、人が活躍する場はどんどん少なくなっていくのでしょう。今、私たちが育てている子どもたちは、SF映画のような世界を生きていくのかもしれません。しかし、それでも、誰かに励まされ幸せを貰い、辛いときを乗り越えていってほしい。感情は人と人との間に生まれるものですが、それをきちんとコントロールできる人になってほしい。

人とつながる煩わしさを厭わず、相手の気持ちを想像することができる。そして同時に「私はこう思う」と言葉にして相手にきちんと伝えることができるようになってほしい。

しかし、コミュニケーション能力は、マニュアルを見せて暗記できるものではありません。社会の中で、人と関わり合ううちに、ひとつずつ経験して覚えていくものです。

もちろんすぐに誰とでも仲良くなれる子もいれば、なかなかうまくいかない子もいるでしょう。人見知りもやんちゃな子も「その子の個性」です。

持っている人柄や性質は曲げずに育てていくのが基本です。幼いころから友達との社会で失敗や挫折を繰り返しながら、「こんな事をしたら、きっと相手はイヤな思いをするんだな」ということを知っていきます。思いやりの最初の一歩は「相手はどう思うだろう」というスタンスです。

ケンカをしたら怒るだけでなく、仲直りする「ごめんね」をどう言うかを教えてあげる。怒っている子どもに「許してあげられるかな? 何がイヤだったのかな?」と、相手の子と関係を作り上げるために小さなヒントや導きを与えてあげるのも、親がしてあげられることでしょう。

保育園からスタートする、長い「社会生活」。様々な経験を通して葛藤を繰り返しつつも、心に響く時間を積み重ねていって欲しいと思っています。

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