来年度に移転を予定する京都市南区の京都市立塔南高で、役目を終える校舎の壁に生徒たちがカラフルな絵を描き、来校者らを楽しませた。現在地では最後となる文化祭に合わせ、約60年の歴史を刻む校舎に「ありがとう、塔南」と感謝の気持ちを込めた。
塔南高は1963年に開校し、これまでに約2万2千人が巣立った。ほとんどの校舎は開校時に建てられている。老朽化や校地の狭さなどが課題となり、来年4月に元洛陽工業高跡地(南区)に新設される開建高へ移転する。移転後も在校生は塔南高生として卒業する。
校舎の壁画は、同高が市教委と調整し、外部から見えない場所に限定して描かれた。夏休み明けから1年生を中心にクラス単位で制作を進めた。
文化祭最終日の9月9日には、夕暮れの街を描いた階段の踊り場にベンチを置いて撮影スポットにしたり、天井や床に花や模様、動物を描いたりして、色あせた校舎が鮮やかに引き立てられていた。塔南高への感謝の手紙をしたためるコーナーも設けられた。
1年7組は、高さ約5メートルの階段の壁一面に、中庭の桜などを描いた。7組の南部谷真人さん(15)は「桜は入学式で写真を撮った思い出の場所。最後だから派手にやってやろうと思った。寂しさもありつつ、次の始まりも感じさせる作品になりました」と話していた。
絵は文化祭後も残される。現校地の用途は未定という。