みなさんは、テレビCM やWeb広告などで度々目にする、「No.1」「ランキング1位」「業界トップ」などをうたった広告(以下、No.1表示広告)についてどう感じていますか。全国の20~69歳の男女1000人にNo.1表示広告について聞いたところ、7割近くの人が「不快感を持つことがある」と回答しました。また、約8割の人が「事実に基づくべきだ」と回答したそうです。
株式会社マクロミルが、2022年7月に「『No.1表示広告』に関する意識調査」と題して実施した調査です。
はじめに、「No.1表示広告を見聞きする頻度」について聞いたところ、「週に何度も」(37.3%)と「月に数回」(31.0%)を合わせて68.3%の人が、月に数回以上、No.1表示広告を見聞きしているという結果に。
また、「見聞きした際に持つ印象」については、「好感を持つこともあれば、不快感を持つこともある」(54.8%)と「不快感を持つことが多い」(12.7%)を合わせて67.5%の人が「不快感を持つことがある」と回答。「好感を持つことが多い」は15.2%に留まっており、“No.1”をうたわれたからといって、それを目にした人が必ずしも好感を持つのではなく、広告の内容によっては不快感を抱く可能性のある人もいることがわかったそうです。
続いて、「No.1表示広告を見聞きした際の、その商品やサービスに持つ印象」を2019年の同調査と比較すると、「興味を持つ」(57.5%→52.4%)、「好感が持てる」(43.4%→41.0%)、「信頼できる」(42.1%→40.9%)、「買いたくなる」(37.6%→37.0%)となり、いずれも「あてはまる」(とてもあてはまる+ややあてはまる)のスコアが、この3年で微減していたといいます。
また、「具体的な印象」については、好印象の場合「人気がある」(27.4%)、「流行っている」(22.2%)、「期待できそう」(19.9%)、「勢いがある」(18.8%)、「宣伝が上手い」(18.1%)と続いた一方で、悪印象では「うさんくさい」(38.1%)、「信ぴょう性に欠ける」(37.9%)、「押し付けがましい」(30.2%)、「売り込まれているように感じる」(29.1%)、「企業の自己満足」(18.5%)という結果になり、好印象の上位2つの「人気がある」「流行っている」が3割に満たなかったのに対して、悪印象の上位2つ「うさんくさい」「信ぴょう性にかける」は4割に迫る結果となったそうです。
次に、「No.1表示広告が購入意欲にどの程度影響するか」を年代別で調査したところ、「影響する(かなり影響する+やや影響する)」は、2022年調査は「20代」が49.7%となった一方で「60代」では38.5%と、若い世代ほどスコアが高くなっていたそうです。また、2019年と比べると、ほとんどの世代でスコアが低下。特に60代が顕著で、「影響する」と回答した人は27.9%に留まっていたといいます。
最後に、「No.1表示広告に対する考え方」について聞いたところ、「広告が増えたと感じる(そう思う+ややそう思う)」は54.7%と過半数を占める一方で、「消費者へのアピールに最適だ(そう思う+ややそう思う)」と回答した人は35.5%に留まっており、No.1表示広告との接触は高くなっているものの、アピールにつながっていると考える人は少ないことが判明したといいます。
また、昨今の恣意的な調査によって不当な「No.1」が作り上げられるなどの問題に対しては、「事実に基づくべきだ(そう思う+ややそう思う)」が79.9%、「行政は広告の規制の強化をすべきだ(そう思う+ややそう思う)」は42.2%となっており、No.1表示広告を行う側への誠実な姿勢を求める結果となったそうです。
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【出典】
▽株式会社マクロミル調べ
https://www.macromill.com