飽きっぽい人は「変化に対応できる」という長所を備えている一方、ひとつのことを継続できない面ももっていると聞きます。そんな飽きっぽい人にはどんな仕事が向いているのでしょうか。自身を飽きっぽい性格と自覚している全国の男女500人(女性321人・男性179人)に、飽きっぽい人に向いている仕事を聞いたところ、「接客・販売職」が1位だったそうです。
株式会社ライズ・スクウェアが2022年6月に「就いてよかったと思える仕事に関する意識調査」と題して実施した調査で、30代(37.8%)、40代(25.2%)、20代(23.4%)、50代以上(12.4%)、10代(1.2%)の人が回答しています。
自身を「飽きっぽい性格」と自覚している人に、「飽きっぽい性格が原因で仕事に支障が出た経験はありますか」を聞いたところ、52.0%の人が「ある」と回答。仕事に支障が出た経験については、以下のようなコメントが寄せられたそうです。
▽業務に集中できなくて、席を立つ回数が多くなり上司に叱られた(20代・男性)
▽長期的なプロジェクトや責任のある仕事をおっくうに感じ、辞退してしまう(20代・女性)
▽はがきを仕分けるだけの作業を続けていたら、飽きて途中から雑になり、綺麗に仕分けられていなかった(30代・女性)
▽デザインの仕事をしていて、完成間近で飽きてしまい、なかなか作品が完成しなかった(40代・男性)
▽毎日繰り返される仕事に嫌気がさし、製造をおろそかにしてしまいました。当然検品で引っかかり、周囲を巻き込んでやり直しました(40代・男性)
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次に、「仕事で苦痛を感じるとき」を聞いたところ、1位は「仕事内容に変化がないとき」(372人)でした。次いで、2位「環境に変化がないとき」(27人)、3位「仕事に慣れて飽きてきたとき」(26人)、4位「やりがいを感じないとき」(19人)と続きました。上位の結果と具体的な内容は以下の通りです。
【1位:仕事内容に変化がないとき】
▽同じような単純作業を繰り返し行う業務内容は、飽きっぽい性格の自分には苦痛に感じました(20代・男性)
▽同じことを淡々と繰り返さないといけない作業が続くときです(30代・女性)
▽毎日毎日ルーティンのような作業がとても疲れる。毎日違う仕事なら良いのにと感じる(40代・女性)
【2位:環境に変化がないとき】
▽ずっと同じ場所でほぼ動かずに作業をするのが苦痛(30代・女性)
▽「動きが少ない」「ずっと長時間座りっぱなし」などは苦痛を感じる(40代・女性)
▽同じ環境にいるのが苦痛に感じてくる(50代以上・男性)
【3位:仕事に慣れて飽きてきたとき】
▽慣れてくると時間の流れがゆっくりになります。仕事自体は早くこなせるようになるので、休憩時間が長くなって苦痛です(30代・男性)
▽ある程度仕事ができるようになると、自分に余裕が出て、全てがつまらなく感じてしまいます(40代・女性)
▽仕事に慣れてマンネリ化してくると苦痛になりました(50代以上・女性)
【4位:やりがいを感じないとき】
▽お金を得るためだけに仕事を続けることが耐えられなくなったとき(40代・男性)
▽何のやりがいも感じられないとき(50代以上・女性)
▽結果がなかなか出ないとき(30代・男性)
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続いて、「自身が経験した飽きっぽい人に向いている仕事」を聞いたところ、1位は「接客・販売職」(141人)でした。次いで、2位「営業職」(73人)、3位「クリエイティブ系」(32人)、4位「イベント・単発ワーク」(31人)と続きました。上位の結果と具体的な内容は以下の通りです。
【1位:接客・販売職】
▽飲食店ホールスタッフ。忙しいので飽きる暇がない。面白いお客さんが多いので、人間観察など仕事をしながら楽しめる要素もある(20代・女性)
▽アパレル販売員。新しいお洋服が次々に入ってくるし、お客さんも毎回違う人を接客するから違う感じで新鮮です(30代・女性)
▽コンビニスタッフ。飽きっぽい自分でも飽きを感じないくらい、仕事が多岐にわたる(40代・男性)
【2位:営業職】
▽いろいろなところに脚を運んで商談することで、気持ちもリフレッシュされるから(20代・女性)
▽月間や週間で、売上をあげるための計画を立てて行動できます。うまくいかなかったら改善して再度計画を立て実行。この過程は、飽きることと無縁です(30代・男性)
▽毎日色んな人に会うので飽きることはないし、外に出るので自由な時間も多いです(40代・女性)
【3位:クリエイティブ系】
▽テレビ・ラジオディレクター。「企画の立案」から「取材交渉」「取材」「編集」「番組収録」まで毎日いろいろな仕事ができるので、飽きることはないと思います(20代・女性)
▽デザイン系の仕事。常に考えないといけないので変化も多く、飽きることがないからです(30代・女性)
▽単調ではないし、自分で考えていく仕事だから(50代以上・男性)
【4位:イベント・単発ワーク】
▽基本的に忙しいため、「飽きた」と思う暇がないから。またいろんな種類のイベントが行われるから(20代・女性)
▽好きな仕事がその都度選べるから。いろんな仕事を経験して、飽きない仕事が見つけられるかもしれません(40代・女性)
▽コンサートの監視員。コンサートは臨場感があって飽きない(50代以上・男性)
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調査を行なった同社は「つまらないと感じる仕事を続けるのは苦痛ですが、短期離職を繰り返してキャリアアップできないのもツライですよね。そのため飽き性の人は『フットワークの軽さ』『変化への対応力』が活かせる職種や職場を探すのがおすすめです」と説明。「『飽き性だけど内勤の事務職がいい』という場合は、接客・受付もある事務や、2~3年でジョブローテーションがある職場の事務職などが候補になるでしょう」と述べています。