かわいすぎて撮影する人続出のミッフィー号 安全確保のため電鉄会社から切実なお願い「ホームドアを越えないで」

二木 繁美 二木 繁美

阪急電鉄の装飾列車「ミッフィー号」。そのかわいらしい列車を写真に収めようと、駅のホームでは、カメラやスマホを向ける人が多くみられるようになりました。

そこで、【写真撮影時のお願い】と題されたツイートが同社の公式ツイッターで発信され注目が集まっています。写真撮影する際に手やカメラがホームドアを乗り越えてしまうと、危険を察知して、警報が鳴り電車が走れなくなってしまうという内容が記され、「撮影の際はホームドアから距離を保つようご協力をお願いいたします」と締めくくられています。

装飾列車「ミッフィー号」とは、オランダの絵本作家 ディック・ブルーナが生み出したうさぎのキャラクター「ミッフィー」とコラボレーションした装飾列車。2022年8月3日から神戸線・宝塚線・京都線で運用を開始しました。各線に1編成しか走っておらず、出会ったら思わず写真を撮りたくなってしまう列車なのです。

このツイートには、「気を付けて楽しみます😃」「重要な事なのでリツイートさせて頂きました。他社でも言える事なので」「梅田駅で停車中のを撮るのが安全ですね☺」「何よりも、安全が優先ですね‼️👍。写真撮影に、これ程理解してくれてる、鉄道会社は、そうないですね😙。」「夏休みなんで余計に話題呼んでるんでしょうね。阪急さんの言う通り気をつけていきましょう!」「なる程、ホームドアには近づくなって事ね。でも、この安全装置は撮り鉄対策にも良いかも?」「ホームドアの上にセンサーなんてあるんだ。知らなかった」などのコメントが寄せられました。

このツイートを発信した背景について、広報担当者にうかがいました。

お客さまの安全が第一

ーーこのツイートをした意図を教えてください。

可動式ホーム柵から身を乗り出して列車の写真を撮影されようとした場合などは、危険を検知してセンサーが動作します。このような事象の発生により、列車の出発が遅れることがありましたので、お客様の安全確保のため、情報を発信させていただきました。

ーーホームドアにセンサーが付いていると言うことですが、撮影に夢中でセンサーが動作してしまった場合、具体的にどうなるのか教えてください。

可動式ホーム柵から身を乗り出して列車の写真を撮影しようとした場合、センサーが危険を察知して動作します。すると、当該場所でブザーが鳴動し、異常の発生が運行状況の管理者に知らされます。こうなると安全が確認できない限り、列車を発車させることができません。そのため、列車の運行にも大きな支障をきたすことにつながってしまうのです。

ーーもし、警報が鳴ってしまった場合は、どうすれば良いのでしょうか?

万⼀、ブザーが鳴りましたら、速やかに⻩⾊い点字ブロックの内側までお下がりいただきますよう、ご協⼒をお願いいたします。また、お客様の安全確保と、列車運行の安全確保のため、ホームでは可動式ホーム柵のあるなしにかかわらず、⻩⾊い点字ブロックの内側をご通⾏いただくようお願いいたします。

ルールを守ってミッフィー号を楽しんで

現在、阪急電鉄では転落事故などを防ぎ乗客の安全確保のため、ホームドア(可動式ホーム柵)の設置を2018年から進めています。

ーー現在、ホームドアはどのくらい普及しているのでしょう。

阪急電鉄では現在、可動式ホーム柵を十三駅(3・4・5号線)と、神⼾三宮駅に設置しています。今後は2040年度末頃までに、全駅に可動式または固定式のホーム柵を設置するよう進めていく予定です。

ーーホームドアがない駅での撮影の注意点を教えてください。

駅構内で列車を撮影する際は、撮影に夢中になりがちですが、お客様自身の安全はもちろん、周囲のお客様にも十分配慮して行っていただきますようにお願いします。特にホーム端での撮影は、危険ですのでやめていただきたいです。

あとは、運行中の列車に向けてのフラッシュの使用や、立入禁止区域での撮影など、列車の運行に影響を及ぼす行為につきましても、おやめいただきたいと思います。撮影時には、他のお客様が写り込まないようにプライバシーへのご配慮もお願いします。

ーー最後に、ミッフィー号を楽しむみなさんへのメッセージをお願いします。

私たちはたくさんのお客様に、ミッフィー号を見て、乗って楽しんでいただきたいと考えております。お互いにルールを守りながら、気持ちよくミッフィー号を楽しんでいただきますよう、みなさまのご協力をお願いします。

◇ ◇

装飾列車「ミッフィー号」は、車体の装飾やミッフィーのシルエットをかたどったオリジナルのヘッドマークはもちろん、車内にも各線限定の車内ステッカーや、オリジナルの中吊りポスター、ドア横ポスターなどもあり、見るだけでなく乗って楽しめる列車です。

乗務員室にはマルーンカラーの制服を着たミッフィーのぬいぐるみも乗車していますので、安全を意識しつつ、ぜひミッフィー号に会いに行ってみてくださいね。

8月10日~11月6日まではオリジナルグッズがもらえるスタンプラリーも実施。8月24日からは、マルーンカラーの制服を着用したミッフィーのぬいぐるみ(3850円)やスタッキングマグカップ(800円)など全23商品が阪急/阪神電車の駅ナカ・駅チカ店舗で販売され、売り切れ次第終了。詳細は公式サイトにて。

装飾列車「ミッフィー号」
運行期間:2022年8月3日(水)~2023年3月30日(木) ※運行日時は不定期
対象車両:神戸線、宝塚線、京都線の各線に1編成ずつ(合計3編成)

●ミッフィー&阪急電車コラボキャンペーン https://www.hankyu.co.jp/area_info/miffy_and_Hankyu2022/

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