岡山県和気町の中高年男性4人組がユニット「おじキュン!」を結成し、町内の名所でダンスを披露する動画がSNS(交流サイト)で話題を集めている。ぎこちない動きが若年層から「かわいい」と評判で、再生回数は約3カ月で1600万回を記録。新型コロナウイルス禍の地域を元気づけたいと、町のPRにも一役買っている。
4人は会社経営の白瀬琢臣さん(52)、畳材卸の大富謙司さん(51)、いずれも町議の山本稔さん(67)、神崎良一さん(66)=いずれも同町。「新型コロナ禍の中で明るい話題を届けよう」と白瀬さんが発起人となり、今年1月に立ち上げた。全員がダンス未経験だが、月4回程度の撮影をこなし、5月までに40本超の動画を投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で公開している。
動画は1本当たり約15秒で、4人はスラックスにワイシャツ、ネクタイのほか、青、緑、黄、赤色の腹巻きを身に着けて登場。軽快な曲に合わせてゴリラのポーズをしたり、手を振りながら上下に動いたりと多彩な動きを披露する。まじめな表情の4人が速いテンポの曲の中で“ゆるい”踊りを披露するギャップが評判を呼び、ある動画は1370万回の再生をたたき出し、約2万件のコメントも寄せられたという。
観光振興につなげたい思いから、藤公園や県自然保護センターなど町内の観光スポットを背景に撮影する。4人は「地元の特産品や土産物とコラボして、ふるさと納税の推進にも取り組む予定。SNSで国内外の人に町の魅力を伝えたい」と話している。