「うちの番組では遠慮して…」近藤サトさんが明かす着物でのテレビ出演NGだった過去 定着するまでの道のりとは

金井 かおる 金井 かおる

 フリーアナウンサーの近藤サトさんは5月27日、自身のYouTubeチャンネル「サト読ム。」を更新。看板アナだったフジテレビを退社後、着物でテレビ番組に出演し始めたきっかけを「スタイリストさんの知り合いがいなかったから」と明かしました。現在ではグレイヘアや着物がトレードマークですが、そこに至るまでには苦労があったことも打ち明けました。

「うちの番組では遠慮して…」何度も断られ

 近藤さんの所属事務所はナレーターの仕事を得意とする専門家集団。そのため、近藤さん自身も事務所のスタッフも「衣装と言われても何にも分からなかった。スタイリストさんを知らなかったんです」。最初の2、3回は自前のテレビ映えする服で出演していましたがそれも尽き、提案したのが「着物ならあります!」。

 当初は苦労もありました。「着物って一般的じゃないから、例えば古典芸能とか、伝統文化とか、そういったことに従事している人たちが着るのは分かるけれど『ナレーターでフリーアナウンサーの近藤サトが今日なぜ着物を着てきたの?』と。『ちょっとうちの番組では遠慮してもらえませんか』っていうのが結構ありました」と何度も断られたことを告白。

 そんなある日、ある番組のスタッフに恐る恐る「衣装は着物でもいいですか?」と尋ねると「あ、いいっすよー」と何とも軽い返事。近藤さんは「すごい適当」な対応に「ラッキー」と思い、着物での出演を続けました。「だんだん『あ、近藤サトはまた着物』『あ、また着物』『今回も着物』というところから『近藤サトって着物だよね』っていうイメージが定着してくれました。ありがたいことです」と振り返りました。

 近藤さんに話を聞くと、着物に興味を持ち始めたきっかけは「着物好きだった祖母や母親の影響が大きいです」。所有する着物は約30着、帯は20本に及ぶそうです。動画の中では持ち前のアナウンス技術で着物のいろはを分かりやすく解説。初心者に浴衣をおすすめする理由や帯留めと箸置きの意外な関係、リサイクルショップの利用法なども伝授します。番組スタッフの口真似をするシーンなど、報道番組でのクールな印象とは違ったチャーミングな一面も見ものです。

◆近藤サト(こんどう・さと)1968年岐阜県生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。1991年4月フジテレビ入社。1998年9月同局退社。フリーランスに転身後、テレビ番組のコメンテーターやナレーションなどを中心に活躍。日本大学芸術学部の特任教授も務める。2022年3月、朗読バラエティチャンネル「サト読ム。」を開設。

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