映画を鑑賞中、ふと横を見ると隣の席の2人組が映画を盗撮していた…。そんな体験談をつづったマンガがツイッターで話題です。投稿したのは漫画家の福井セイ@かけあうつきひ(@fukuisei)さん。ツイートには5.6万いいねがつくほど話題を集めました。
「最初は映画の感想をメモしているのかな」と思った福井さんですが、隣の人は明らかに不審な動きをしていたそう。上映後に意を決して声を掛けようとするも外国語を話していたので一旦断念し、劇場のスタッフに報告。「勘違いだったらどうしよう」と不安になった福井さんでしたが、隣の人はやはり盗撮犯で動画データはその場で消去となったそうです。
もちろん、映画を盗撮するのは犯罪。よく劇場で上映前に流れる動画「NO MORE 映画泥棒」で説明される通り、10年以下の懲役、もしくは1000万円以下の罰金、又は、その両方が科せられることとなります。当時の状況を福井さんに伺いました。
ーー盗撮をしていた人はどんな様子でしたか。
「隠すそぶりは少しありました。明らかにこちらの視線を気にするようなそぶりも一度。多分、僕が覗こうとしたりしたからだと思います。コソコソしてるような感じでした。あと、漫画に描いたようにスマホもそんな光ってなかったんです。それも今考えると逆に不審でした」
ーー劇場スタッフに報告してからは待機するよう指示されたのでしょうか。
「削除の報告をもらうまでの15分間は、その場で待機するよう言われました。その後はすぐ帰りました」
ーー警察などは?
「削除の報告後、僕はすぐに帰ったのでその後どうなったかは分かりませんでした。少なくとも僕が待機してる間は警察のような方は見受けられませんでした」
ーー勇気がいる行動だと思いますが、どうして直接声を掛けようと?
「正義感や苛立ちも勿論あったんですが、最後は最悪どうなっても漫画のネタにしようと思ったのが決め手でした」
ーー集中できなかった可能性を考慮して、もう一度同じ作品を鑑賞できるという劇場もあるそうです。
「今回そのような対応はありませんでした。僕が何か言ったら対応してくれたのかもしれませんが、最初からそこまで求める気はありませんでした」
このような状況に遭遇した場合、どのように対処すべきか。一般社団法人日本映画製作者連盟に問い合わせたところ、「不審な動きをしている人を見かけた際は、接触するとトラブルに巻き込まれる恐れもありますので、まずは劇場スタッフに報告をお願いいたします」とのことでした。
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福井さんのツイートには、「勇気ある行動に敬礼!」「勇気ある行動素晴らしいです」「正しい判断だったと思います!こういう時によくあるトラブルが客同士のいざこざなので、劇場の人に対応してもらったのはナイスです!」と称賛の声が相次ぎました。
また、「盗撮でなかったとしてもこういうのって見つけると集中しづらくなるのが嫌なんよな〜」「少し離れた同じ列の女の子が盗撮じゃないけど、頻繁にスマホいじってて、スマホの光が気になって仕方なかった」と上映中にスマホ操作に対する苦言も多数。盗撮はもってのほかですが、上映中はスマートフォン、スマートウォッチの操作は控え、通知音が鳴ったり画面が光ることがないよう事前に設定しておきましょう。