テレワーク中は、お昼ごはん別々に食べよう…私も「自分だけのお弁当」を作って外出する! わが家の夫婦仲悪化防止策

長岡 杏果 長岡 杏果

コロナ禍以降、テレワークの導入など働き方が大きく変わっています。在宅勤務が増えて、夫婦が家の中で一緒に過ごす時間が長くなるにつれて、小さな口げんかや不満が積み重なり、離婚問題にまで発展する夫婦が増えていると言われています。俗に「コロナ離婚」と言われている問題ですが、ちょっとした工夫で、関係悪化を回避できたという夫婦もいるようです。危機を乗り越えた2つのケースをご紹介します。

▽ケース1(専業主婦Aさん・30代女性/結婚3年目・子どもなし)

新型コロナウイルスの影響で夫のBさんの仕事が週3日はテレワークに。一緒にいる時間が増えたことで、食事中にちょっとした口げんかが絶えなくなったそうです。

そこで、Aさんは「お互いのありがたみ」を知るためにこんなルールを提案しました。

「週3日のテレワーク中、夫のBさんは自分の昼食は自分で準備する。Aさんは自分の分だけお弁当を作り、お昼の時間帯は外出する」

一見、大したことない提案ですが、人間は食欲や睡眠欲といった三大欲求を邪魔されると、とてもストレスを感じるといわれています。Aさんは、テレワーク中の旦那さんと昼食をとっていると口げんかになり、楽しく食事ができないことにストレスを感じていたので、昼食の時間帯は "お互い別々の食事を別の場所でとる" という明快な提案をしました。Bさんもけんかが減るならば…と了承したそうです。

その結果、落ち着いてご飯を食べられるようになったAさん。しかし1カ月ほど経ったころ、自分のためだけにお弁当を作り、外出するという行動にAさんは大変さと寂しさを感じてきました。

一方の夫のBさんも、自分で自分の昼食の献立を考えて作らなければいけないという大変さを実感したそうです。そして、毎日、朝・昼・晩の献立を考えて作っていた妻Aさんに対し、尊敬と感謝の気持ちが湧いてきたとのこと。

Aさんのこの提案により、お互いに尊敬や感謝の気持ちを思い出すよい機会になったそうで、テレワーク中の口げんかも減り、再び仲よくそろって昼食をとるようになったそうです。

▽ケース2(会社員Yさん・30代女性/結婚7年目・子ども2人)

共働きのYさんご夫婦も、新型コロナウイルスの影響で夫のZさんは完全テレワークになり、Yさんはフレックスタイム制度が導入され、混雑時の出勤を避けられるようになったそうです。

Yさん夫婦には3歳と5歳の子どもがおり、保育園に通っています。送り迎えはすべて母親のYさんがしており、夕飯の支度、子どもの入浴、寝かしつけもすべてYさんが一人でこなしていたそうです。

しかし、完全テレワークになったにもかかわらず、夫のZさんは育児や家事への協力を全くしてくれなかったため、Yさんはしびれを切らして大げんかとなり、ついには離婚の話にまで発展したそうです。

そこでYさんは、育児と家事と仕事の両立の大変さを少しでも理解してもらうために、「週5日、子どもたちの保育園の送り迎えと入浴をしてくれませんか?」と提案。夫のZさんは、しぶしぶその提案を受け入れました。

はじめの2週間は朝の準備に手間取ってしまい、子どもたちにイライラする場面もあったZさんでしたが、逆に子どもたちはこれまで機会のなかった "パパの保育園の送り迎え" に大喜び。入浴も、Zさんが担当するようになってからは、子どもたちも毎日うれしそうにお風呂に入るようになったそうです。Yさんが「自分のときよりも楽しそうな様子」に少し複雑な気分になったほどだそうです。

一方で夫のZさんも、この提案を機に、今まで気づけなかった家庭と仕事を両立する大変さを実感したとともに、子どもたちの成長をしっかり自分の目で見ることができ、育児の素晴らしさに気づけたそうです。

「大げんかをきっかけに、助け合えることができる夫婦になれた」とYさんは振り返っていました。提案と協力が幸せへのチャンスにつながります。コロナ禍は夫婦の危機を乗り越え、家族の絆を深め合える機会にできるのかもしれません。

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