タピオカミルクティーといえば、濃厚なロイヤルミルクティーにモチモチのタピオカパールが入った人気の飲み物。飲みたくなったら、お店でドリンクとして購入するか、乾燥タピオカを使って自作するか…が一般的。ところが、タピオカの原料となるキャッサバを掘るところから、タピオカミルクティーを作ってしまった女子大生のツイートが話題になっています。
「【速報】東京のJKだった大学生、3年間の茨城生活を経てキャッサバを掘るところからタピオカミルクティーを完成させてしまう。。。」
満開の桜をバックに太いストローがささったタピオカミルクティーをかかげる、いわゆるインスタ映えを意識したような写真に添えられているのは、掘り上げられた太い根っこの植物と白い粉、手作りらしいツヤツヤのタピオカパールの写真。ツイートしたのは「てるてる(@teruterurururu_)」さんです。
さかのぼること2021年11月末、知り合いに誘われて人生初のキャッサバ掘りに出かけた、てるてるさん。自分の背丈を超える細い木のようなキャッサバを持つ写真とともに、太い根っこのような芋部分を収穫したことをツイートで報告していました。
そのあとの作業も随時ツイート。毒が少ない品種だったそうですが、毒が多く含まれる皮は完全に取り除きました。そして、水とキャッサバをミキサーで混ぜてドロドロに。その時に何度か水を変えて、水溶性の毒をさらに取り除いたそう(加熱するとさらに減るとのこと)。そして乾燥させて白い粉「タピオカスターチ」が完成しました。
それから約4カ月…放置(笑)。そしてお外が気持ちの良い4月6日に、タピオカミルクティーが完成したのでした。
お味の方は「楽しかったしめっちゃモチモチしてて美味しいです!!!」とのこと。
てるてるさんの行動力に驚きと称賛のコメントが
「手作りのタピオカミルクティー(TOKIO方式)」
「すげえしか出てこなかったです」
「ガチ勢や…((( ;゚Д゚)))」
「どうしてこうなった•́ω•̀)?」
「見習いたい根性🤭」
「本格派」
「タピオカミルクティー、全然興味ないんだけれど、このタピオカミルクティーは飲んでみたい」
「面白いしかっこええなあ。こんなんもやってみたいな」
「茨城生活数年すれば誰もがそうなるわけではないです、念のためwww すげえな、おもろすぎるやろ……!」
「すごい大変な工程を経てタピオカミルクティー🧋は作られているんですね これからは大事にいただきたいと思います(^ω^)」
てるてるさんの行動力に驚きと称賛のコメントが集まり、5.8万を超える“いいね”がついています。てるてるさんに、お話を聞きました。
──日本でキャッサバを掘るところから、タピオカミルクティーを作る経験をした人って少なそうです。東京で女子高校生をしていた頃は、タピオカミルクティーをよく買ってたのですか?
買って飲むものでした。熱帯の作物という認識であったため、私もまさか芋が手に入ることになるとは思っていませんでした。
──キャッサバ掘りって、一般の人もできるものなのでしょうか…。
数は少ないですが日本でもキャッサバを栽培している方は存在しているので、機会はあるかもしれません。私は知り合いの方に誘っていただきました。
──収穫後にキャッサバを食べられていました。そのままだとどんな味なのですか?
茹でて食べるとホクホクしてほのかに甘みがあり、あまり甘くないサツマイモに近い印象を受けました。
──そうなのですね!食べてみたいです。大学では農業や環境について学ばれているということですが、東京に住んでいる頃から興味が?
昔から植物が好きだったので、当初は植物に関する勉強ができる大学に行きたい、とだけ考えていました。しかし同時に食への興味も持っていたため、どちらについても学ぶことができる農学を途中から志すようになりました。今考えれば実家で家庭菜園をやっていたり親戚が農家であったりと、実は幼少期から農業に少しずつ触れる機会は得ていたなと思います。
──今回のタピオカミルクティーのように、桜の葉を塩漬けにして桜餅を作ったり、よもぎを摘んでよもぎ団子を作ったり、干し芋を作ったりと、育てるだけでなくそのあとも手を掛けて美味しくいただいている活動が素敵です。しかも、いつも楽しそうですね! キャッサバも育ててみたいと思われましたか?
育ててみたいと思いました。キャッサバは挿し木で増やすので、芋と一緒に枝もいただいてきたのですが、うまく冬を越せずに失敗してしまいました…。
──挿し木は難しそうです。プロフィールに芋と植物と田舎を愛すると書かれています。大学では、イモをメインに勉強されているのですか?
イモ(特にサツマイモ)が一番好きではありますが、他の作物にもいろいろ興味はあるため、大学での学びの中心がイモというわけではありません。卒業研究も別の作物を対象にしています。
──現在大学4年生ですが、将来はどんなお仕事をされたいのでしょうか。
農業に関連した、特に自分自身が土や作物に触れることができる仕事をしたいと考えています。
◇ ◇
てるてるさんは、狩猟もされているそう。
「野生動物による農業被害に興味があり、実際に免許を取得したうえで勉強をしたいと思い狩猟の道に足を踏み入れました。現在は冬季にわなを用いてアライグマやイノシシなどを対象に狩猟を行っている方に同行しています。今後は自らアライグマの有害鳥獣駆除も開始する予定です」(てるてるさん)
好きな植物から次々と興味を広げている、てるてるさんは、Twitterにさまざまな活動報告をしています。同じく植物から付随する虫用の別アカウントもあります。