台湾グルメを紹介した Twitter投稿が今、話題です。Twitterユーザー「吃貨のおは台」さん(@chihuo_ohayotw)が投稿した「こちらが台湾で一番美味しくて中毒性のある食べ物こと鹽酥鶏でございます」。写真には1.7万を超えるいいねがつき、「めちゃくちゃ食べたい」「今すぐ食べたい」「見るからにおいしそう」などの声が上がっています。
鹽酥鶏(イェンスージー)とは、台湾式ポップコーンチキンのこと。骨のないぶつ切りチキンで、一つ一つが小さく、台湾式唐揚げというより、台湾式ポップコーンチキンと呼ぶ方がピッタリかもしれません。別名は「鹹酥鶏(シエンスージー)」で、どちらも「塩味のサクサクチキン」という意味です。
好きな食材を選び、その場で揚げてもらうスタイル
イェンスージーの魅力を台湾在住9年の筆者がお伝えします。
味の特徴は何と言っても「五香粉(ウーシァンフェン)」というスパイスの香り。これが最高なんです。塩こしょうもしっかり振ってあり、揚げたてアツアツを食べ始めたら止まりません。ビールと相性ばっちりで、一度食べたらヤミツキになること間違いなしです。
イェンスージーを扱う屋台は台湾中にたくさんあります。屋台では通常のチキンだけではなく、自分の好きな食材を選び、その場で揚げてもらいます。お店によっては焼き鳥屋さんのような串刺しの砂肝やぼんじりなどもあります。
食材も豊富で、野菜は「四季豆(スージードウ、いんげん豆)」や「花椰菜(ホァイェツァイ、ブロッコリー)」など、練り物系は「花枝丸(ホァジーワン、イカ団子)」や「魚板(ユーバン、魚の練り物)」、ソーセージ系では「小熱狗(シャオラーゴウ、小さいアメリカンドッグ)」など、他にはフライドポテトなどもあります。日本にはない「ジューシエガオ(豚の血が入った餅)」も人気メニューの1つです。
オーダー方法は口頭で伝えるお店もありますが、一般的にはメニュー表の用紙にペンで書き込みます。欲しい食べ物の横に「正」の字で何人分かを記入し、店の人に渡します。
次に、好みの辛さを聞かれるので、筆者はいつもピリ辛の「小辣(シャオラー)」でお願いしています。すると店の人が小さいザルに注文した食材を入れ、フライヤーで台湾バジルと一緒に揚げてくれます。
混んでいなければ10分弱で出来上がり。ほとんどのお店では揚げたてを竹串数本とともに直接紙袋に入れて渡してくれます。
値段は台北市内では1人前が大体60元(約240円)ほど。日本でいう500円玉ワンコインでお腹いっぱいになる量が買えます。比較的安い値段で売られているので、塾帰りの高校生や若い人が買う姿をよく見かけます。
台湾には夜食文化があり、夕食の後にスナックを食べる人が少なくありません。夜市や食べ物の屋台は深夜まで営業しているところが多く、都市部ではフードデリバリーサービスが充実しているので、気軽に買うことができます。安くておいしく夜食の人気フードの一つですが、カロリーが高いので筆者は食べすぎないよう注意しています。