回転焼き「大月」は、京都のどの辺りにあるのだろうか―。
NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で、るい(深津絵里)が始めた回転焼きの小さなお店は、京都の下町の「あかね通り商店街」にあるという設定。架空の商店街だが、2月上旬の放送で住所が少し分かった。
るいの娘・ひなたに弟が生まれたラストの場面。弟をいとおしそうに抱く写真に「京都市北区 大月ひなた」という住所表記があった。るい(川栄李奈)の家は、お店と住まいが一体。回転焼き「大月」も北区の商店街にあることになる。
「あかね通り商店街」は観光地ではなく、地元の人の生活の中にある商店街
どの辺りの商店街をモデルにしているのだろうか。番組公式ツイッターでは「あかね通り商店街は、京都にありますが、観光地ではなく、地元の人々の生活の中にある商店街です」と発信している。「あかね通り商店街」についてドラマを見ていて言えることは―。
(1)ひなたたちが鴨川の河川敷で、夏休みのラジオ体操をしたり、空き瓶を拾い集めたり、よく遊びに行っている。
(2)北野天満宮の縁日「天神さん」にも遊びに行き、上七軒の街並みもよく映る。
(3)嵐電に乗って太秦の映画村に行っている。
(2)(3)から考えると西陣辺りの商店街が有力。しかし、(1)の鴨川の近くと考えると西陣からは少し遠い。
ちなみに鴨川のロケ地は、府立植物園西側、北大路橋の上流辺りが頻繁に登場する。近くの商店街となると北大路や新町、新大宮があるが、「あかね通り商店街」の道の細さや雰囲気を考えると鞍馬口通と烏丸通の交差点辺りが雰囲気に近いかもしれない。
さらに(3)の嵐電は、少なくとも10日の放送では北野線(北野白梅町―帷子ノ辻間)ではなく、嵐山本線(四条大宮―嵐山間)に乗って映画村に行っていた。となると、ドラマで描かれている1980年代に開通したばかりの地下鉄烏丸線に乗って四条まで出て、四条大宮から嵐電に乗ったのだろうか。
実は「あかね通り商店街」のシーンは、NHK大阪のスタジオに作ったセットで撮影しているが、京都の人間として、いろいろと想像を膨らませるのは自由。地元の商店街や映画村に行けば、きっと「カムカム」と歓迎してくれるだろう。=敬称略