2月22日は「ねこの日」でした。近年のペットブームの流れもあり、SNS上だけでなく鉄道会社もねこにあやかった電車をこしらえています。
ねこ&鉄道といえば和歌山電鐵
ねことのコラボレーションが進んでいる中で、際立っているのは和歌山駅と貴志駅を結ぶ和歌山電鐵ではないでしょうか。貴志駅と伊太祈曽駅にはそれぞれねこ駅長「ウルトラ駅長 ニタマ」「スーパー駅長 よんたま」が出勤しています。筆者が訪れた際も出勤しており、駅のアイドルになっていました。出勤日は和歌山電鐵ホームページに掲載されています。
もちろん、ねこ電車「たま電車」も運行されています。白地に2015年まで貴志駅で働いていた「たま駅長」のイラストが描かれ、2009年3月にデビューしました。同車は新しく製造したものではなく、古い電車をリニューアルしたもの。リニューアル費用は国内外からの支援や寄付でまかなわれました。
昨年12月には「たま電車ミュージアム号」がデビューしました。今後も「たま電車」の進化は続くことでしょう。
岡山でがんばるねこ耳路面電車
次は岡山市内を走る路面電車、岡山電気軌道です。岡山電気軌道は路線の総延長4.7キロとなり、日本一短い路面電車として知られています。そんな岡山の路面電車にもねこのイラストが描かれた電車が走っています。
ねこ耳の路面電車ということもあり本当にユーモラス。和歌山電鐵と同様に、運行ダイヤは岡山電気軌道ホームページで公開されています。
離れているけど近いにゃんとも興味深い関係
勘の良い方なら気づいているかもしれませんが、岡山電気軌道のねこ電車は和歌山電鐵「たま電車」に似ているような気がします。これは単なる偶然でしょうか? いいえ、単なる偶然ではありません。
実は岡山電気軌道のねこ電車の名称も「たま電車」です。和歌山電鐵と同様に貴志駅にいた「たま駅長」にちなみ2009年にデビュー。2013年3月に一部リニューアルされ、ねこ耳が付きました。
和歌山電鐵は岡山電気軌道の子会社であり、距離は離れているものの「近い関係」です。もともと和歌山電鐵は2006年3月まで南海電気鉄道貴志川線として運行されてきました。
しかし乗客数の減少により、南海は貴志川線から撤退することに。そこに助け舟を出したのが両備グループの岡山電気軌道でした。2005年6月に岡山電気軌道の100%出資会社である和歌山電鐵を設立。2006年4月に貴志川線を引き継ぎ、今日に至ります。
ねこが結んでいる和歌山と岡山の電車。にゃんとも興味深い話ではありませんか。