オバケを呼ぶ靴の向きとは? 怖くてずっと信じてきたのに…子どもの躾のためだったの!?

太田 浩子 太田 浩子

 北村キイロ🍣(@ktmrkiiro)さんが、ずっと信じてきた怖い話が話題になっています。

 その話は、玄関の靴のつま先が家の方に向いていると、オバケに「入って良いよ」と言っていることになるというもの。北村さんは昔ネットでこの話を見てから、怖くてどんなに急いでいても靴のつま先を外側に向けて律儀に並べてきたのですが…。

「母に『それ小さい子の躾用の嘘じゃない?』って指摘されて…私は…この年まで…」

と、ずっと信じてきたことはなんだったのかと愕然としたことをツイッターに報告。リプ欄には「そのお気持ち、よくわかります」「大丈夫ですよ…あなただけじゃない…」と慰めのコメントと、同じく躾のための嘘かもしれないけれど信じてきた怖い話が寄せられて、5.3万を超える“いいね”がつきました。

 「夜に爪を切ると親の死に目に会えない」や「しゃっくりを100回したら死ぬ」など有名な言い伝えもありますが、リプライにはあまり聞いたことのないオリジナルの話?が集まっています。

「私は『鼻水は脳ミソの古くなったのが流れてきたものだから(失敬)、きちんとかんで外に出しなさい』と言われたのを高校生まで信じて…友人に笑われ…教えた母さえ大笑いし…私は…」
「トイレの蓋を開けっ放しにすると河童が来るって言われたなぁ」
「布団から足を出して寝ると幽霊に切られて持ってかれちゃうよ、と言われたのでそれと似たようなものかもですね」
「ガムを飲んだら肋骨に引っかかると…信じていました。」
「私は小さい頃誰かオトナから、人間の身体の中にはウジ虫が眠ってて死んだら起きて身体を食べるんだと教えられ、30代になっても信じてました。」

 そんな馬鹿な…と思いつつも合理的な根拠など関係なく信じてしまうことがあるよねという共感と、ずっと信じてきた素直さにほっこりしてしまいます。

 北村さんに、詳しいお話を聞きました。

──何歳くらいのときに、靴の向きの話をネットで見たのですか?

 恥ずかしいんですけど、かなり大人になってからです。ネットを使うようになったのが大学に入ってからだったので19歳前後だと思います。詳細は忘れてしまいましたが、当時の2ちゃんねるのオカルト板にハマって毎日見ておりましたので、恐らくそこで見たのだと思います。おばけではなく、幽霊、この世のものではないもの、のようなニュアンスで書かれていたようにも思います。

──怖いですね…、聞いちゃうと気になります。お母さんとなぜ靴の話になったのかしら?

 同じ家に住む家族が靴の向きを揃えてないと、「来る」のでは?と心配になってこの話をしました。

──自分はせっかく揃えているのに、家族がオバケを呼んじゃう!と心配になったのですね。今はもう、靴の話は信じていませんか?

 ほとんど信じてないのですが、やっぱり今も「もしかしたら」と思っちゃうときがあります。靴を脱ぐたび「本当だったらどうしよう…」と頭をよぎってしまうので…。それに「この話を幽霊が信じたら『あがっていい』ことになるでしょうね」というリプライが一番印象に残って怖かったので、一生靴先は外に向けて揃えると思います。

──今も信じていますね(笑)。子どもにこの話をするという人も多くいました。

 「子どもに教えたら神妙な顔ですぐ玄関に靴を揃えにいきました」というリプがあって、怖がっているのは可哀そうだけどクスッとしました。靴を揃える習慣はあって悪いことじゃないので、どんどん揃えたらいいと思います。

 ◇ ◇

 北村さんの怖い話を聞いて、
「この話こども産まれたら使わせてもらいます!!」
「何度注意しても脱ぎっぱなしだった、ホラー好きの怖がり娘(10歳)に、この話を教えたら、こわばった顔で玄関に靴を揃えに行きました。どうもありがとうございました。」
と、靴を揃える習慣をつけるために使うという人も。こうして怖い話は言い伝えられていくのかもしれませんね。

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