「大同電鍋」台湾で一家に1台は本当?→メーカーに聞くと「本当です」 日本では年間6000台を販売

金井 かおる 金井 かおる

 台湾で「一家に1台ある」といわれるロングセラー調理家電「大同電鍋(だいどうでんなべ)」がここ数年、日本での販売数を伸ばしています。ボタン一つ、放ったらかしでOKというシンプルさと、炊く、蒸す、煮込む、温めるができる万能ぶりが評判となり、2021年は年間約6000台を売り上げました。メーカー担当者に話を聞きました。

材料と水を入れてスイッチを押すだけ

 大同電鍋の製造販売元は1918年創立の台湾の電機メーカー大同公司。1960年、初代デザイン白色を発売。1970年、のちに伝統色と呼ばれる赤、緑が登場しました。日本では2016年からネット販売が始まりました。

 使い方は外釜に水を注ぎ、内釜に食材を入れてスイッチを押すだけ。水を加熱することで食材に火が通り、出来上がると自動で保温になります。煮物、炊き込みご飯、スープなどレシピは無限。日本の出版社からも電鍋料理本が出版されています。

 「食材によって水量を変えるだけで、炊く、蒸す、煮込む、温めることができます。 また、火加減調整がいらないので、電鍋に一品を仕掛けてから調理する間に、別の料理をすることができます」(同社)

台湾で一家に1台は「本当です」

 日本で大同電鍋を販売する大同日本株式会社(本社、東京都千代田区)の担当者に話を聞きました。

──台湾で「一家に1台」というのは本当ですか。

 「はい、本当です。1960年に発売してから2021年11月までに累計1600万台販売しました。2021年12月現在、台湾の世帯数約900万で割ると世帯ごと約1.78台の計算になります。平均ほぼ一家に1台くらいあるではないかと推測されています。現在でも毎年、新規で約40万台を販売しており、約9割は台湾国内向けです。耐久性が高いので10年以上経ってもまだ使っていただいている方も多いです」

──日本での販売数は。

 「2016年からYahooショッピングで販売を始めてから2021年末まで約15250台を販売しました。特に2021年は約6000台を販売しており、2020年と比べて約108%の成長率でした」

日本人気色は「白」理由は…

 カラフルなカラー展開も人気で、日本では現在、赤、緑、白、アクアブルー、きはだいろ、ローズゴールド、ネイビーブルーが販売されています。

──人気色は。

 「台湾では定番の緑と赤が人気です。日本でも2年前は緑と赤が人気でしたが、最新のデータでは日本での一番人気は白色、2番目が緑です」

 日本での発売当初、台湾好きの日本人らが「日本でも台湾気分を」と現地の定番であるビビットな緑や赤が人気でした。しかしここ数年で傾向は変わり、台湾での人気を知らない人が「便利な家電」として白色を買い求めているそう。担当者は日本のインテリアに溶け込みやすい白色を選ぶのではないかと分析します。

 鍋のサイズは6合炊き(M、幅31センチ)、10合炊き(L、幅35センチ)の2サイズあります。人気サイズも最近変化があったそうです。

 「蒸し料理をするには大きなサイズの方が使い勝手がいいという理由から、6合から10合炊きLサイズに人気が移りました。2021年は10合が6合の2倍売れました」(同社担当者)

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 外鍋の材質はステンレス外鍋とアルミ外鍋の2タイプあり。Mサイズ税込み14000円〜、Lサイズ税込み16000円〜など。ネット販売はYahoo大同電鍋日本公式売店やRakuten大同電鍋楽天市場店など。取り扱い店舗は誠品生活日本橋店、ロフト(渋谷、銀座、横浜、池袋、仙台、栄)、あべのハルカス近鉄本店。

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