脳卒中の予防に適した食材とは 善玉・悪玉コレステロールとの関係と食事の際の注意点 医師に聞く

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 脳卒中の予防策として挙げられる食事の改善。予防に適した食材の特色や注意点、さらに適切な食事方法について、吉田病院付属脳血管研究所(神戸市兵庫区)の吉田泰久院長に詳しく聞きました。

――脳卒中を予防するための食事には、魚がいいのでしょうか?

一般的に身体に良いとされている青魚には、善玉コレステロールにつながる不飽和脂肪酸というn-3(オメガ3)系脂肪酸が豊富に含まれています。一方、牛・豚・鶏といった肉に含まれる脂肪分は、悪玉コレステロールに繋がるとされています。もちろん、肉を一切食べてはいけないというわけではありません。魚や肉に含まれる“アブラ”も大切な成分なので、これらの特色を意識しながら適度に摂取していただくのが望ましいです。

――魚の他には、どういった食事が予防に適しているのですか?

脳卒中の予防という点において最も重要なのは、塩分の取りすぎに注意することです。塩分の摂取過多は血圧の上昇、つまり脳卒中を引き起こす最大のリスクである高血圧に繋がります。具体的な1日の摂取目標値としては、男性は7.5グラム、女性は6.5グラム未満となるため、塩分を多く含む加工食品は出来る限り避けるようにしていただきたいですね。

――やはり食事バランスも重要なのでしょうか?

はい、炭水化物・脂質・タンパク質のそれぞれをバランス良く摂取することが大切です。飲酒に関しても、ビールであれば1日500ccほど、日本酒なら1合ほどの適度な量であれば問題がなく、むしろ動脈硬化を抑える働きもあります。一方で飲み過ぎは動脈硬化を促進するという側面もあるため、食事も含めてバランスを取ることが非常に重要です。悪玉コレステロール値は血液検査で調べられますので、この数値を見ながら自身の食事バランスを見直していただければと思います。

◆吉田泰久 社会医療法人榮昌会 吉田病院 / 理事長兼院長 /
1952年12月の開設以来70年近くにわたり、神戸市の救急医療のなかでも脳卒中患者の診療を主に担い、急性期から回復期、在宅まで一貫した脳卒中治療を提供している。
診療科は、脳神経外科、脳神経内科、内科、循環器内科、リハビリテーション科

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