「うわっ!」飛び出しウサギに驚く子猫 「おもちゃみたい」「超高速」猫とウサギの暮らしが面白すぎる

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「藪をつついてみたらヤバイ奴出てきちゃった感」

こんなつぶやきとともに、動画をツイッターに投稿した獣医師の「和泉ユタカ」(@IzuYuta)さん。そこに映っていたのは、ソファの下から突如飛び出してくるウサギ!? 不意打ちを食らった2匹の子猫たちもびっくりしているようです…。動画は再生回数150万回を超えています。

そんな予想外に飛び出すウサギに「面白い」と爆笑する人や「ウサギ?ぬいぐるみ?」とウサギだと知って驚く人が続出。このほか、子猫たちのびっくりする姿に「可愛い」などとコメントも寄せられています。

「うさちゃん すごい飛び出し方」
「うわあすごい! ウツボのようだ。」
「超高速で出てきたんで笑っちゃいましたwww」
「ウサチャンの、ヴゥっ!!声入りですね!!! めっちゃ可愛くて面白いです」
「草食動物とは思えないかましたろ感がすき」
「うさ?何度見ても出てくる勢いが衝撃過ぎて謎の生命体感…」
「ぬいぐるみにしか思えん!」
「猫ズの『うわっ?!』な反応かわいい」
「猫ちゃん2匹の戸惑ってるような感じも面白いwww」
「窮兎猫を驚かす」

多くの人を釘付けにしたウサギは、ホーランドロップのあやめちゃん(通称あやたん)といいます。5歳の女の子です。一方、びっくりしていた子猫たちは、6カ月のアルバートくん(茶トラ、雄)と4カ月半のアイザックくん(グレー、雄)です。ソファの下から飛び出してきたあやたんは、アルバートくんたちを驚かせようと思ったのでしょうか? 飼い主の和泉さんに伺いました。

――突然飛び出してきたあやたんにびっくりしたアルバートくんとアイザックくん。いったい、どういった経緯で動画のような状況に…。

「あやたんはトイレのしつけが完璧にできているので、ケージなしの完全な放し飼いなのですが、ふと気づいたら姿が見えなかったんです。どこかの部屋のクローゼットかバスルームにでも閉じ込められてしまったのかと思い、探していました。すると、子猫たちがやけに熱心にソファの下をのぞいているのに気付き、あれ?と思った次の瞬間、子猫たちに向かってあやたんが飛び出してきました」

――笑、あやたんは普段からソファの下に入ることが?

「このソファを買って2年になりますが、今まであやたんがソファの下に入ったことは一度もありません。まさかそんな狭いスペースに入れるとは思ってもみませんでした」

――予想外のところに潜んでいたんですね。そんなところに隠れてあやたんは、アルバートくんたちを驚かせようと思っていたのでしょうか。

「そうですね。その日は一日中ソファの下に出入りして、通り掛かった猫や人間の足に飛びついていました(笑)。あやたんの方はどう見てもふざけて遊んでいるようでした。子猫たちは隠れているあやたんが気になって、恐々とのぞいてみては飛び掛かられて逃げる…というのを繰り返していました」

――ふざけて、猫ちゃんたちや人間の足まで飛びついていたと(笑)

「私のベッドの下からも飛び掛かってきます。ベッドの下はかなり広いスペースがあり、あやたんは昼間よくそこで昼寝しているのですが、のぞくとヴヴーッと叫びながら飛び掛かったりするんです。縄張り主張の一環なのだとは思いますが、だからといって特にかんだり引っかいたりすることはなく、そのまま膝に飛びついておやつをせがんだあと、再び“巣穴”(ベッドの下)に戻っていきます」

――あやたんとアルバートくんたちは普段どのようなご関係?

「実は動画を撮影した日は、仲の良い看護師さんのところに里子に出したアイザックくんが我が家に遊びに来ていたときのものです。一般的なイメージとは異なりますが、あやたんと猫2匹の間の共通認識は、おそらく『ウサギが一番強くて偉い』ですね。ウサギと猫を同時に飼っている人の多くが『ウサギの方が猫より(気が)強い』と感じるようです。ただ、あやたんほどではない…とはよく言われますが(笑)。

アイザックくんはあやたんのことをかなり本気で怖がっているようです。しかし興味もあり、ちょっかいを出してみたくてそっと近づいて物陰からのぞいたりもしていますが、あやたんにひとにらみされると即座に逃げています。

一方、アルバートくんはあやたんをリスペクトしていて怒られると逃げますが、『本気で殺されたりはしない』と知っているらしく、あやたんが近づいてもお腹を見せて遊びに誘ったりしています。そして、あやたんのおやつの柳の枝がうらやましくて、隙を見てはあやたんから柳を盗んで自分も食べようとし、そのたびにあやたんに追いかけ回されています。あやたんがあまりにおいしそうに食べるから、『自分も食べたい!』とか思うのでしょうね(笑)」

――ウサギというとあまり鳴かないおとなしいイメージがありますが…あやたんはとっても強そうですね。

「子ウサギのころから常に飼い主の職場(病院)に入り浸っていたせいか、犬も猫も恐れず見知らぬ人間や環境にも全くストレスを感じず、それどころか新しい物が大好きで生き物でも何でも興味津々というかなり個性的なウサギになりました。

アイザックくんとアルバートくんが初めて我が家に来たときも、即座に興味津々で匂いをかいでいましたが、今は『ウザイ弟たち』という認識のようです。しかし2匹が遊んでいると自分もいそいそと混ざりにいきますし、ソファで仲良く並んで寝ていることもあります。

ただ、あやたんは夜になると飼い主と一緒にベッドの上で寝るのですが、絶対に猫をベッドに登らせません。『夜寝るベッドは飼い主とあやたんのモノ!」という“ウサルール”があるらしく。私に甘えてなでてと要求しているときに猫がベッドに上がってきたりすると、ヴヴーッと叫びながらすさまじい勢いで追い落としています…」

――そんな最強のあやたん。おうちに迎えようと思ったのは?

「数年前に最愛のコヨーテ犬を亡くし、それ以来どうも犬を飼う気が起きないのですが、家に何もいないというのも寂しく、ウサギなら飼ってもいいかなと。おとなしいし臭くないし可愛いし……と軽い気持ちであやたんを飼い始めました。正直なところ、まさかウサギにここまで強い意志や性格、知能があるとは思ってもみなかったのですが、今ではあやたんにぞっこんです(笑)」

  ◇   ◇

カリフォルニアで脳神経科の専門医をしているという獣医の和泉さんは、夫婦で2人暮らし。現在一緒に暮らしている動物は、あやたんのほかに、馬(アンダルシアン種)のソレイユくん、ヒョウモントカゲモドキのキラーくん、ヒナから育てて今は独り立ちし近所の木に住み毎朝バルコニーにあいさつに来るというアメリカ・カケスのスカイくん、そして最近、正式に新しく家族になったアルバートくんです。

和泉さんは、鳥と猫にアレルギーがあるとのこと。これまで捨て猫などを短期間面倒を見ることはあっても、自分では飼わないようにしていたとか。しかし野良猫で健康状態があまり良くなかったアルバートくんを2カ月近くお世話しているうちに情が移ってしまい自分で飼うことを決意したそうです。和泉さんは「今はルンバのルンちゃんと空気清浄機ダイソンくんに頑張ってもらっています」と冗談交じりに話してくれました。

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