突然草むらから飛び出してきた子猫 地域猫に威嚇され「外では生きていけない」と我が子に

渡辺 陽 渡辺 陽

草むらから飛び出てきた子猫

ちょぽちゃん(4歳・メス)は、大阪府に住むMさんが、仕事から自転車で帰る途中、道路沿いの草むらから飛び出してきた。当時、生後7カ月くらいだったという。

ちょぽちゃんは、Mさんのことをじっと見つめて近寄ってきた。
「泥まみれで、風邪をひいていて、痩せ細っていました。触らせてくれたので、抱っこしてみるとかなり軽く、危ない状態だと思いました」

他にも人が通ったが、ちょぽちゃんはずっとMさんについて来てくれた。途中、溝に水が溜まっているのを発見するとちょぽちゃんは必死で飲んでいた。Mさんは、とても心が痛くなった。しかし、当時、Mさんはワンルームマンション暮らし。うさぎを2匹飼っていて他には部屋がなく、ちょぽちゃんにはノミダニが沢山ついていたので、すぐに入れてあげられなかったという。

「ごはんをあげると必死で食べていました。当時はマンション暮らしだったのですが、ドアの前までついて来てくれたので、何かあったらここに来れるように、玄関からマンション下まで何度も一緒に行き来して教えました」

外では生きていけない

その頃のMさんは、猫に関する知識が全くなかったのでいろいろ調べ、キャットフードと水を玄関に置いて、カゴも用意した。

「ちょぽは毎日玄関にいました。私の帰りを待つ姿がちょぽんっとしていて
とても可愛かったので、ちょぽと名付けました」

何日か過ぎ、近くのスーパーで買い物をしてからマンションの下まで帰ってきて、忘れ物をしたことに気づいた。またスーパーに戻ってマンションの下まで戻ると、ちょぽちゃんがMさんを探しにマンションの下まで降りて来ていたのだが、そのあたりで暮らしている数匹の地域猫に囲まれ威嚇されていた。

「ちょぽは怯えていて、私は慌ててちょぽを抱き抱え、家まで連れて帰りました。その姿を見て、この子は外にいてはやられてしまう。私が守ると決めました」

無事、Mさんの子になったちょぽちゃん。優しい性格で、すぐにうさぎとの共同生活にも馴染んでくれたという。

「突然出会ったので、ちょぽとは運命のようなものを感じています。いつもそばにいてくれますし、とても大切な存在になりました」

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