入院のお供に「マジックハンド」!?…妊婦さん「とにかく重宝しました」 病院売店でも販売される理由とは

金井 かおる 金井 かおる

 3児を育てるTwitterユーザー「すりごま」さん(@surigoma2012)の投稿が注目を集めています。

 すりごまさんは9月初旬、3人目のお子さんを帝王切開で出産するために入院しました。手術を経験したお母さんたちから多いのが「動くと傷口が痛い」「体勢を変えるのも辛い」「傷をかばって前かがみになる」という声。しかし、すりごまさんには今回、強い味方がいました。それは「マジックハンド」です。リモコンを落とした時や電気のスイッチ押す時、ベッドの上からマジックハンドを操って乗り切ったそうです。

 「正直、帝王切開入院で持って来て良かったものNo.1はマジックハンド」。お役立ち情報を投稿すると、瞬く間に拡散し、16万件近くの「いいね」がつきました。

最初は半信半疑…でも「とにかく重宝しました」

 投稿者のすりごまさんに話を聞きました。

 ーーマジックハンドは今回初めて購入?

 「出産に備えてDAISO(ダイソー)で購入しました。フォロワーさんに帝王切開入院で必要なものを聞いたとき、数人の方が『自分は持って行かなかったけどあったら良かったと思った』と言っていたので。正直、半信半疑でネタ半分で買ったし、長いので持って行くかは直前まで悩みました」

 それでも入院バッグの中に入れたすりごまさん。入院の手続きの際、「このカバンから飛びだしてるのは何〜?」と驚いた助産師さんも、目的を伝えると「その気持ち分かる!」と納得したそうです。

 ーーどんな場面で役立ちましたか?

 「とにかく物を取るのに重宝しました。ベッドのリクライニングを上げるとサイドテーブルに手が届かないのでそこに置いてあるティッシュやスマホ、重いので難しかったですが500mlペットボトルをよく取っていました。どちらもコツが必要です(笑)。スマホは裏のリングに引っ掛ける感じ、ペットボトルは重く滑るので上の口部分をしっかりつかむ感じです」

 今後、使用を検討している人に「置き場を吟味して欲しい」「ベッドのリクライニング、上げ下げ両方の状態で手を伸ばして届く位置がマスト」とアドバイスするすりごまさん。

 すりごまさん自身は、洗濯バサミとピンチハンガーを細工してベッドの柵部分に置き場所を作ったそうですが「かなり不安定」だったといい、「本体に髪ゴムをくくり付けると良いかも」とすべり止めなどの補強も必要だと振り返ります。

 ーー退院後、自宅で使用していますか?

 「家に帰ってからはあまり活用してないです。壁とベッドの隙間に落ちた物を取るぐらい。もし生まれた赤ちゃんが“抱っこちゃん”だったら、物を拾ったりするのに重宝したかもしれません。よく寝る子なので今のところ出番なしです」

メーカー「病院の先生が患者さんに勧めることも」

 調べるとマジックハンドは病院の売店にも並ぶ、病室での便利グッズでした。

 ネットに公開された入院体験記などを読むと「病院売店でマジックハンド買った」「ベッドから物を取るのにすごく便利」「前回はレジ横にあったのに今日見たら売り切れてた。入院中の誰かが買ったんだ」など、マジックハンドがお役立ちグッズとして紹介されています。中でも頻繁に登場するカラフルな商品が「10万円貯まるBANK」などの貯金箱シリーズを展開するメーカー「トイボックス」(本社、東京都台東区)が発売する「カラフルアイアンハンド」です。

 同社が販売するマジックハンドは「カラフルアイアンハンド」「らくらくハンド」「らくらくハンドmini」の3種。もともとは介護用品ではなく玩具として発売しましたが、病院の医師などから勧められた入院患者が購入するようになり、病院売店での取り扱いも増えてきたといいます。現在では同社商品一覧にも「とっても便利なお助けグッズ!使い方色々…妊婦さんにも便利!狭い所にも手が届く!車いすに乗りながらでも!」と紹介するほどです。

 「カラフルアイアンハンド」「らくらくハンド」はいずれもW135×D50×H615mm、重量約200g、税抜き1200円。「らくらくハンドmini」はW90×D18×H400mm、重量約100g、税抜き900円。注文は同社サイトの「お問い合わせ・注文フォーム」へ。

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