何がツボった? 8年前にアップした養蚕の動画がたった1カ月で30万回再生!若者から「蚕飼いたい」と相談も

京都新聞社 京都新聞社

 8年前、動画投稿サイト「ユーチューブ」に京都府福知山市が投稿した「福知山の養蚕」の再生回数が今年8月から急増している。7月までの8年間で3万回ほどだったのが、この約1カ月で10倍の30万回を超えた。視聴者は若者が多いとみられるが、市は「原因が全く分からない」と驚いている。

 由良川畔はかつて全国有数の養蚕地帯だった。映像制作は養蚕の伝統や技術を記録しようと市や研究者が国の補助金を受け企画。養蚕農家に約1年間密着し、2010年に完成した。

 映像は約30分間。今年8月に入って再生回数が急に増え、多い日は4万回ほどに上る。視聴者は10代後半から20代で、当時、市の担当者として制作に携わった八瀬正雄さん(56)は「養蚕に触れたことがない世代が興味を持って見てるのでは」と推測している。動画のコメント欄には「教科書に載っていいレベルでみやすい」「小学生のとき蚕の世話してたのが懐かしい」といった言葉が並ぶが、再生回数が急増した要因は見当たらない。

 養蚕農家として動画に出演した女性は、今は趣味で蚕を育てる。最近は20、30代の若者から「蚕を育てたい」と問い合わせがあり、教えることもあるという。「養蚕を多くの人に知ってもらえれば」と動画の拡散に驚きつつ喜んでいた。

 市立図書館でDVDを貸し出している。問い合わせは市文化スポーツ振興課0733(24)7033。

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