世界で唯一の公式忍者組織?「日本忍者協議会」所属の「本物の忍者」に会ってきた! 浅草の“拠点”で忍術体験

鈴木 博之 鈴木 博之

忍者や忍術は漫画や映画の世界では知っているものの、本物の忍者や忍術を日常で見たり触れたりしたことのある人は少ないはずです。これまで謎に包まれてきた忍者の存在を日本の文化資産として、世界に発信すべく作られたのが「日本忍者協議会」という組織。世界で唯一の公式忍者組織の施設が、浅草・雷門のすぐ目の前にオープンしたとのことで、さっそく行ってきました。

「日本忍者協議会」所属の「本物の忍者」に会える

「NINJA Information Center Tokyo&Dojo」は、日本忍者協議会が公認した東京で初の忍者体験施設。多くの観光客が訪れる浅草に忍者拠点を置き、さらに全国各地の忍者の里をつなぐゲートウェイとしての機能も持たせているそうです。

日本忍者協議会の会長には三重県知事、副会長としては滋賀県知事、佐賀県知事、長野県知事、神奈川県知事、伊賀市長、甲賀市長などが連ねています。顧問には総師範である川上仁一氏(甲賀伴党二十一代目宗師家)をはじめとし、忍者の学術研究の第一人者である三重大学人文学部教授の山田雄司氏、歴史学者である磯田道史氏などが務めています。

「忍者体験」と「忍道体験」の2つのコースがある

「NINJA Information Center Tokyo&Dojo」では「忍者体験」「忍道体験」の2つを体験できます。違いを簡単に説明すると「忍者体験」は忍者の知識を聞いたり手裏剣体験するのに対して、「忍道体験」は、忍術の技術と精神の修練を体験するもので、忍道には空手や柔道と同じく昇段システムがあります。いままでは門外不出だったおよそ450年前の忍術書の一部を後世に伝えるために、3年ほど前から川上仁一氏がその一部を伝授し始めました。

「忍者体験」の内容は「忍術紹介」「忍具解説」「九字切り」「手裏剣打ち」があり1回40分で、料金は税込み2200円(忍者衣装レンタル1100円)で予約不要。

「忍道体験」の内容は2つあり、「SHORTプラン」は「忍者体験」に加えて「瞑想法」「本格忍道修行体験」があり1回60分で料金は税込み7700円(忍者衣装レンタル込み)。「LONGプラン」ではさらに「五感向上」「隠形術」「小太刀の取り扱い」が追加され、1回90分で料金は税込み9900円(忍者衣装レンタル込み)。どちらも予約が必要で終了すると忍道陰陽忍3級が授与されます。

その他のプランとして「手裏剣体験」もあり、こちらは忍者指導の元、予約なしで本格手裏剣を打つことができます。料金は税込み550円で、10歳未満はゴム手裏剣を使います。

今回、指導してくださったのは、『忍道』陰忍評定衆 師範(陰忍四段)である習志野青龍窟(ならしのせいりゅうくつ)氏。

体験したのは3級が授与される「忍道体験」の「SHORTプラン」。師範の刀を使った演舞から始まり、ショーケースに展示された忍具と、忍者が普段持ち歩いたとされる「忍び六具」を目の前で一つひとつ解説していきます。

次にいよいよ実技。敵地に潜入したときに足音を消す忍者の基本中の基本である「忍び足」を学びます。ポイントは後ろ足に重心を置き、繰り出した足はどこでも下ろせるようにゆっくりと着地するところ。暗闇で歩くときは手を前方に出して歩きます。

「手裏剣打ち」では、平板型手裏剣と棒状手裏剣の2つがあり、それぞれ投げ方がぜんぜん違います。平板型はスナップを効かせて手裏剣自体を回転させて投げるけれど、棒状は手裏剣を手のひらで指と平行に持ち、手のひらを的の方に向けて、手首を手の甲側に反らしたままスナップさせずに投げます。棒状の方は短時間で的に刺さる人はほとんどいないそうです。

実際に筆者も投げてみましたが、平型手裏剣は刺さったものの、棒状手裏剣はとても難しく、10発中1発くらいしか的に刺さりませんでした。最後に瞑想法や呼吸法などをして、忍道陰陽忍3級の認定書が授与され忍者になれました。

忍者屋敷や忍者体験道場など忍者にまつわる施設は、忍者を生み出した甲賀、伊賀にも存在します。本物の忍術や忍道に興味があるのでしたら「NINJA Information Center Tokyo&Dojo」で体験してみてはいかが?

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▽「NINJA Information Center Tokyo&Dojo」
https://dojo.ninja-official.com/

▽YouTube「NINDO CHANNEL」では過酷な修行を公開https://www.youtube.com/c/NINDOCHANNEL/featured

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