日清食品がカップヌードルのフタ止めシールを廃止し、新しいフタ「Wタブ」を発表した4日。同公式ツイッターアカウント(@cupnoodle_jp)は前年の猫の日である2月22日の投稿を引用する形で「まさか実現するとは・・・」と感慨深げにツイッターを更新しました。同社広報担当者に話を聞きました。
「開けたら動物の顔に見える」
同アカウントは昨年2月22日の猫の日、「開け口が二つ・・・?と思わせて『カップニャードル』#猫の日」という投稿文とともに、ネコ耳と顔がデザインされた架空の商品写真を投稿。ユーザーからは「商品化してください」「まだですか」など期待の声が寄せられていました。
そして翌年6月4日。発表された新デザインは開封するとフタの裏面に猫の顔が印字されており、新形状のフタ「Wタブ」はさながら“ネコ耳”。さらに動画のナレーションには「小さな変化だけど 大きな進歩なのにゃ にゃっしん」と猫づくし。
同社広報担当者は「プラスチック原料削減のためにフタ止めシールの廃止を検討する中で、シールを無くしてもカップヌードルを召し上がっていただく際にお客様の利便性を落とさないことを重視し、フタの形状など検討し開け口を2つにする新形状となりました」とした上で、「カップヌードルの公式SNSアカウントでは2020年2月22日の『ネコの日』に『カップニャードル』という投稿をして反響をいただきました。今回の新形状のフタも開けた時に動物の顔に見えることから、フタ裏にネコの絵柄をデザインしました」とネコのデザインを採用した理由を教えてくれました。
当然ながら猫の日に投稿されたカップニャードルと新デザインの耳の位置は違っており、「シールがなくてもしっかりと止められる」という計算し尽くされた機能的なネコ耳だということが分かります。
新形状のフタは今月から順次切り替えが始まります。今後、ネコ耳カップヌードルのSNS投稿が増えそうですね。
一方、愛され続けた「フタ止めシール」は…
廃止が発表された「フタ止めシール」は1984年9月に登場。37年に渡り外装フィルムの開封時や熱湯を注いだ後の上ぶたの固定にと「あって当たり前」の存在でした。今回の廃止により、プラスチック原料の使用量を年間33トン削減することができるといいます。
同公式アカウントが発表前日の3日午前11時30分に「さようなら、全てのフタ止めシール。#西暦2021年6月4日11時発表」と予告ツイートを行うと、「フタ止めシール」という言葉が長時間トレンドワードにランクインし、ユーザーからは「毎回使ってたのに困る」「最強のアイテムなのに」「お前なしでどうやって…」など驚きの声が上がりました。
これらの反響について、同社広報担当者は「まずは本当に多くの方にご愛顧いただき、支えられているブランドだということを実感しております」と感謝を述べた上で、「6月3日の時点ではフタ止めシールがなくなることに対する残念な思いを数多くいただいておりましたが、6月4日にプラスチック原料33トン削減と、シールがなくても止まりやすい新形状のフタ“Wタブ”導入の発表させていただいた後は、皆様にご理解いただき沢山の前向きなコメントをいただいおります」と新デザインへの手応えを感じている様子でした。
カップヌードルが誕生したのは1971年9月18日。今年で発売50周年を迎えます。
「カップヌードルは100年ブランドを目指して、これからも進化し続けてまいります」(同担当者)