ミカンです!と言って出しても分からない完成度 この道19年の職人が作る驚きの和菓子

佐藤 利幸 佐藤 利幸

本物のミカンと見分けがつかないほど美しく仕上がった和菓子。食べるのがもったいない。先月30日に投稿された「練り切り製、小豆漉し餡。皮を剥くと実が出てくる細工がしてある上生菓子です」がツイッター上で話題になっている。この道19年、和菓子作家として活躍する「和菓子職人 三納寛之」さんを取材した。

皮の部分はもちろんのこと、皮をむいて果皮の内側にある白い繊維状の組織、いわゆる“白い筋”の部分も見れば見るほど本物そっくりだ。これが和菓子だなんて、一口食べるだけで脳がパニックに陥るかも知れない。

「芸術作品ですね!」

この投稿に対してツイッター上では、
「初めはミカンかと思いました。言われなかったらわかりませんでした!すご過ぎる」
「これ練り切りなの!?すごない!?!?」
「芸術作品ですね!も食べたい…」
「こういうの見ると職人ってステキだと思う 日本の文化を進化させていただきありがたい!」
と、かなり衝撃を受けた様子だ。

「みかんの作り方などそもそも古くからの技法としてはありました。しかしどれも本物に近いかと言うとやはりお菓子の枠は出てなかったので自分がやればもっと本物に近づいた面白いものができるはずだと取り組みました」。そう話したのは30代男性の三納寛之さん。実家は瀬戸にある和菓子屋だが、実家は継がず「フリーの和菓子作家として生きております」という。

「普段はイベントや限定でネットで販売したり、レッスンやデモンストレーション。海外でも呼ばれればセミナーやデモンストレーションの仕事をしております。実家が和菓子屋なので自然と和菓子の道にいきました」と、やはり和菓子作りのDNAをしっかり受け継いでいるようだ。

技術的には難しい

――本物のミカンに近づけるために工夫したことは

「みかんに関しては果肉につく白い綿のリアリティを出すのに苦労しました。あと四層になって包餡されているのでるが外の皮となる黄色と白の層が薄くないと本物に近づけないので薄い練り切りで包むというところが技術的には難しいです」

――12月1日岐阜羽島市・本覚寺で販売会を行ったようですが、お客さんの反応はどうでしたか

「やはり皆さんTwitterやInstagramを見て来るお客様が多く、宵花火やみかんを見て歓声をあげておりました。この2つはいち早く完売になり人気でした。また小さなお子様連れの方などみかんに興味を持ってくださり足を止めてじっくり見ておられました」

――実際どんな味がするのですか

「ここは普通の練り切りに小豆漉し餡にしました。林檎などは林檎の餡をいれたりしてるのですがみかんは普通にしました」

――これまでミカン以外にも和菓子を作ったことがありますか

「林檎、梨、桃、栗、びわ、柚子、さくらんぼなどです」

――ネット上では「日本の文化を進化させているのでは」と賞賛の声も上がっていました

「伝統的な和菓子を現代の感覚で楽しめるお菓子作りをしております。皆様に見てほっこり、食べてほっこりしていただけるお菓子作りを目指しております」

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