インド食材専門店で見つけたエスニック食材のポップの画像が話題です。ヒンディー語で使われるデーヴァナーガリー文字っぽい字体ですが、よくよく見れば「おすすめ」「おいしい」「売れています」と100%ジャパニーズでしっかり商品をアピール。驚異の日印融合文字に「考えた人天才」「おしゃれだなぁ」とツイッターユーザーが絶賛しています。
「素晴らしい文化的な融合を見つけて興奮している。」とおるたな(@aratakid7)さんが投稿した4枚の画像に1万7千のいいねが付きました。東京都内のインド食材専門店で発見したポップで、異国食材をぐいぐいアピールしてきます。
「おいしい」は「お」の第一画がそのままずーっと右へ。「`」がないのはご愛きょうでしょうか。「し」も微妙にアレンジされています。「売れてます」は「売」の「士」の第1画は、ナイキのロゴ「スウッシュ」のような躍動感を思わせ、「す」は左に向かって大胆な弧を描きます。「読めるけど、ぱっと見ヒンディー風」という絶妙なテイストです。
個性が過ぎるポップの画像が投稿されると、「斬新!」「発想が素晴らしい」などと拡散し、お店の公式アカウントも「イェーイ!」と反応しました。各国のスパイスや食料品を扱っている「アンビカコーポレーション」(東京都台東区)という企業で、都内に3カ所の店舗を構え、蔵前店、西葛西店にもいろんなポップがあるそうです。今回話題になったのは新大久保店。同店によると、お店のスタッフが書いたそうです。
アジア大好きが高じて、輸入食材店に足しげく通う輸入食材、異国食材ヘビーユーザーのおるたなさんに聞きました。
―このポップを見つけた時の印象を。
「日本語と他言語の融合です。本当に新しい文化だなと思って感動しました。新大久保店はこれまでもお世話になっていますが、今回はじっくりお店の商品を拝見しました。スタッフの皆さん丁寧で、何か探していますか?みたいに日本語でも話しかけてくれる気さくなお店です」
―アンビカさんのようなお店巡りがお好きだとか。
「数年前にイラン系の会社に一時期勤めていて、当時からアンビカさんやいろんなお店に行って食材を買うのが楽しみになってます。今回のポップのように、日本語を学んだ上で新しいかわいい文化をお店で見かけることに感激しています」
―投稿画像の商品で愛用している食材はありますか。
「『おいしい』のポップがあるパパドです。えびせん、ポテチ、クラッカー、薄めのトルティーヤみたいな感じでしょうか。フライパンに油を少し厚めにひいて、入れるとものの数秒で膨らみます。読み方や発音は国によって異なりますが、東南アジア圏でよくあるものです。直火やレンジ、油で揚げるなどして付け合わせや食後に食べたりもします。アンビカさんにはガーリック味もありますが、私はプレーンが大好きです。アンビカさんのプライベートブランドのパパドは均一で薄く、塩味が効いているので日本人の晩酌にぴったりです」
―拡散したことについて。
「マニアックな食事やお酒を楽しんでいるアカウントなので驚いています。でも、皆さんにこうした異国食材を知ってもらうことが、アンビカさんだけでなくコロナ禍の日本で頑張る異国食材、輸入食材のお店の力になれていれば本当にうれしいです」
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おるたなさんはブログに海外飯レシピや国内グルメ、台湾、フィリピンなどの旅行記の記事を多数アップしています。「素麺でつくるなんちゃってベトナムスタイルヌードル」などの記事も。リアルな海外旅行は当分先になりそうですが、家庭でもアジアを満喫できますよ。
ブログ「肉を喰らわば腕までも」→ https://tomboytrip.co/