肝心なのは全体像を見れるかどうか? フツーの絵描きと上手い絵描きの"視線の違い"が話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

フツーの絵描きと上手い絵描きの"視線の違い"がSNS上で大きな注目を集めている。きっかけになったのはイラストレーターのぶかつさん(@sina_and_D)の投稿。

絵に対して視線が近く、細部にこだわり時間がかかってしまうわりには後で全体像を見るとギャップを感じてしまう…。かたや絵に対する視線が遠く、大雑把に描いている印象があるが全体で見ると見栄えがいい…。

この絵描き"あるある"にSNSユーザー達からは

「わかります...!意識して近づきすぎないように全体見ないと...と思ってても気がつくとチマチマしてたりして時間かかりすぎてるし後から見てうーんってなるしで...」

「美術館とかで油絵とか見てみると判るけど、ある程度遠くから見るの前提で描かれてることが多いっす(遠景の人が良く見たい~近寄ってみると?な汚れにしか見えないとか)」

 「絵じゃなくてなに事においてもそうなんですけど、上手い人って何が上手いかと言うとだいたい『サボり方』が上手いんですよね。わかりみが深い」

など数々の共感のコメントが寄せられている。

今回のご投稿についてぶかつさんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):今回の投稿のきっかけをお聞かせください。

ぶかつ:当日、個人依頼のイラスト作成を行っていたのですが、思った以上に作業進捗がよくなかったため、気晴らしがてらに投稿しました。

中将:その日はぶかつさんもついつい近い目線で描いてしまっていたということでしょうか…。どうしてそのようになってしまうのでしょうか?

ぶかつ:あくまで個人的目線で言うと、デジタルで絵を書くことが広く当たり前になったことに起因するかなと思います。私も多くの絵描きさんと同じくデジタルのソフトで絵を書きますが、当たり前ですがそれらは拡大縮小やレイヤーなど機能がすごく便利です。

もちろんペンの大きさや種類も自由に細かく変えられるのですが、ただそうなるとキャンパスへの細かい書き込みも自在になります。イラストソフトでキャンパスを大きく拡大して、とても小さなサイズのペンで線を描いたり色を塗ったりできると、私もなんですが時々大きなキャンパス上のほんの少しの範囲で作業している感覚を忘れて、黙々と書き込みを続けてしまいます。黙々と書き込む作業ってやっぱり没頭しやすいと思います。なのでついつい目線が近いまま作業をしてしまうのかと。

中将:便利になったが故のデメリットという部分ですね…。ご投稿に対し共感のコメントが多数寄せられていますが、今回の反響へのご感想をお聞かせください。

ぶかつ:絵描きの気持ちとしてつぶやいたのですが、引用リツイートでは模型作成ですとか作曲、写真など色んなジャンルの人が共感されているのは意外でした。似たような感覚はどんな作業にもあるんだなというのは少し面白い気付きでしたね。

   ◇   ◇

「ぶかつ」さん関連情報(※18歳未満の方は閲覧しないようご注意ください)
Twitter:https://twitter.com/sina_and_D
PIXIV:pixiv.net/users/2048869
skeb:https://skeb.jp/@sina_and_D

   ◇   ◇

絵の世界も他の仕事、作業についてもついつい目線が近くなりすぎ、肝心の効率や効果が損なわれてしまうことがままあるようだ。読者の皆さんもそんな沼にハマっていると感じた時はぜひ今回のぶかつさんのお話を思い出していただきたい。

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