ブロッコリーとイチゴがかけあわされた「ストロッコリー」の画像がSNSで3月29日投稿され、ネット民に衝撃が走りました。画像には「粘土でストロッコリーをつくりました」と併記されています。投稿したのは、京都府出身沖縄在住のフェイクスイーツ作家アリア-食べられない洋菓子店-(@AriaClay)さん。樹脂粘土やレジンを使用して『美味しそうなまま、いつまでも』をモットーにリアルでかわいいお菓子の雑貨を制作し「minne」で販売中。10日現在ツイートには11.1万の「いいね」がついています。
さらにアリアさんは、今回の投稿にツリーで「私が好きなものと好きなものを組み合わせた、夢のハイブリッドベジフルです」と続けています。既成の概念にとらわれない、斬新な発想とそれをリアリティある作品へと仕上げる高い造形力に「何度見ても本物に見えます」と賞賛の声が寄せられたほか、「どんな味がするのだろう」と未知の味に思いをはせる人も。見る人の想像力を刺激する作品を生み出した、アリアさんにお話をうかがいました。
◇ ◇
――「ストロッコリー」はどこから着想を得ましたか、また実際に造形するうえで苦労した点をぜひ教えてください。
「実在するものを再現するだけではなく、ないものを生み出してみたい。ふだんの作風とは違うものを作りたい」という思い付きのもと出来上がったのがストロッコリーです。見た目にインパクトがありつつ、配色的には違和感のない組み合わせとして浮かんだものがいちご×ブロッコリーでした。苦労した点はブロッコリーの造形です。とくに、ふさふさ部分の質感を表現するのが難しかったです。
――投稿に大きな反響があり、コメントもたくさん寄せられました。感想をお聞かせください。
すべて楽しく拝見していましたが、“頭の方にブロッコリーがあるからブロロベリーだ”というコメントが個人的に面白かったです。一瞬納得しかけたものの、そもそもこの作物に頭って存在するのか…?と不思議な気持ちになったり。ストロッコリーとブロロベリー、どちらも響きがいいので気に入っています。
――タイムラインで「ストロッコリー」以外の作品も拝見しました。スイーツはもちろん、マスカットのみずみずしさや、生ハムの透明感なども素晴らしく、見入ってしまいます。どんな時に、創作のインスピレーションがひらめきますか?また制作の上で大事にしていることは何ですか?
日ごろから「こんなものを食べたい」と思った瞬間粘土での再現方法を考え始めてしまう癖があるのですが、そこから形にしたい!と強く思ったものを実際に制作している感じです。つくるものや箇所によって10種類以上の粘土を使い分けたりブレンドしたりしながら、質感の表現にこだわって制作しています。
◇ ◇
最後に今後はどんな作品を作っていきたいかをうかがうと「これまでは『とにかくリアルに作りたい』という部分にばかり焦点をあてて作品を制作してきましたが、このストロッコリーをきっかけに、今後は少しずつ個性をプラスしていければいいなと思います」(アリアさん)との答えが返ってきました。ぜひ、独創的で見る人が思わず笑顔になってしまうような、ユニークな作品を作っていって欲しいですね。
●アリア-食べられない洋菓子店GALLERY
https://minne.com/@claysweets-a