トン、トン、トン→たたき洗いしている音 日立ドラム式洗濯機のQAページがとことん擬音語「これぞユーザー目線」「好感度上がった」

竹内 章 竹内 章

トン、トン、トン→循環ポンプで洗剤液を振りかけながら洗濯物をたたき洗いしている音、ジュジュ→給水中に出る音で給水圧が高いと大きくなる場合があります。などと、徹底してオノマトペ(擬音語)で説明する日立公式サイトのドラム式洗濯機のQAページに注目です。

同じポコポコでも洗濯中、乾燥中、お湯取り中で3つあり、シャーは2つ。そして両者が合体したようなシャー・ポコポコ(すすぎ運転中に「自動おそうじ」が作動したときに出る音)も。ち密すぎるこの表現、ユーザー目線の極みです。

このページは、「よくあるご質問」内の「運転中の音が気になります。(ドラム式)」。振動による「ガタガタ」、衣類に硬貨やライターなどが入っている可能性がある「カタカタ」、乾燥フィルターの取り付けが十分でない際の「ピー」など、比較的オーソドックスなオノマトペで解説が始まります。

圧巻は三つのシーンで全20種類を紹介した「正常に動作しているときの音」。洗濯中は13種類あるそうで、ウォーン・ウィーンは循環ポンプが運転している音、ウィーンは「温水ミスト」、「温め自動」を設定したときの温水ミストのポンプが運転する音、キィーンはモーターの運転音と、微に入り細をうがつような擬音語があふれています。これがツイッターで話題になり、「分かりやすい」「メーカーの好感度が上がった」などと称賛が相次ぎました。中には「英語版はどうなっているのだろう」と心配するユーザーも。同社の広報担当者に聞きました。

 ―なぜオトマトペ表記に。

「洗濯乾燥機が出始めたのが1990年代後半ですが、機能追加で部品などが増え、これまでなかった音がいろいろと生じるようになりました。それに伴いお客様からの問い合わせも増えました」

―非常に細かいですね。

「お客さまからの問い合わせの際にお聞きした表現や社内でも関係者で実際に音を聞きながら候補を挙げて、わかりやすい表現に絞り込んでいます」

―他の家電に比べ、洗濯機特有の事情も。

「お客さまが理解しやすいように取り扱い説明書にも記載しています。擬音の表現は、冷蔵庫の取扱説明書などでも使用しています」

―メンテナンスなどの担当者はこれらの音を聞き分けられるものでしょうか。

「音だけではなく音のする部位なども参考にして故障の原因を推定することが多いと思います」

―英語表記を心配するユーザーがいました。

「海外向けの英語表記はございません」

洗濯機の標準使用期間は7年とされています。毎日のようにお世話になるだけに、長持ちさせるために音にも敏感でありたいですね。

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