「"自分がクレーム入れてる時は全然とりあってくれなかったのに、旦那が出ると途端に素直に応じる店員"って話、最初の客の言う事が支離滅裂で、店員が"何言ってんだコイツ"状態になっているって可能性もあると思う」
家電量販店の接客業に携わりながら、アマチュア作家として小説投稿サイトに作品を投稿している朽縄咲良さんのクレーマーに対する考察がSNS上で大きな注目を集めている。
たしかにお店などで頭に血がのぼって何を言ってるのかわからないクレーマーを見るのはよくあること。接客のプロフェッショナルである朽縄さんの実体験を踏まえた考察に対し、SNSユーザー達からは
「男性と比べ女性の方がヒステリック気味になり、感情的だから対処しきれない、というのもありますねぇ。会社勤めしている旦那さんなら企業側の都合も理解しやすく、ちゃんとした話しやすくはあります」
「成る程、そんな視点もあるのですね。相手を舐めてめんどくさがってるとしか思っていませんでした」
「それを『女だからナメられてたんだ! 男には弱いくせに!』とか捉える方もいらっしゃるので難儀なんですよね」
など数々のコメントが寄せられている。
朽縄さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):“支離滅裂で意味がわからなかったクレーム”について具体的な例をお聞かせ願えないでしょうか。
朽縄:具体的な支離滅裂なクレームとしては、50代くらいの女性が「DVDレコーダーに使えない!不良品だ!返品させて!」と激昂しながら持って来たのが音楽用のCD-Rで、「録画した番組のダビングには使えない」と説明しても全く聞く耳を持たず、最終的には電話で息子さんに電話して頂き、その息子さんに内容を説明してもらってようやく納得して頂けた件ですかね…。もっともそのお客様は、自分の勘違いに気付いた後も「この店はサービスが悪い」とかなんとかブツブツ言いながら、こちらに対しては何も言わずに帰ってしまった感じでしたが(笑)。
中将:支離滅裂なクレームを言う方に年齢や性別の偏りはありますか?
朽縄:支離滅裂なクレームを言ってくる方に、性別や年代はあまり偏りは無いかと思います。確かにクレームの内容や傾向には差がありますが、老若男女問わずクレーマー気質の人は存在します。ですが、そういう人はごく一部で、殆どの方は普通の常識や感性を持った方々です。性差や年代といった大きな枠で区切られるというよりは、個々人の生来の性格や生い立ちに拠るところが大きいと思います。
中将:今回のSNS上の反響についてご感想をお聞かせください。
朽縄:今回のツイートの反響は、ビックリするほど大きくて、俗に言う「炎上状態」になってしまうんじゃないかと戦々恐々としてましたが、リプライや引用リツイートする方の書く内容の9割5分くらいが自分のツイートに賛同する内容でしたね。正直、膨大な反応を見ながら、「あー、自分だけじゃなくて、みんな同じように苦労してるんだなぁ…」と、ホッとするやら嬉しいやら哀しいやらで複雑な気分でした(笑)。
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「朽縄咲良」さん関連情報
「小説家になろう」などのウェブ小説投稿サイトにて小説を公開中。
▽Twitterアカウント
https://twitter.com/EJkM488pMu5MdLS
▽「ダイサリィ・アームズ&アーマー営業日誌〜お客様は神様ですが、クレーマーは疫病神です!〜」
https://ncode.syosetu.com/n5349fm/
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朽縄さんが執筆した小説「ダイサリィ・アームズ&アーマー営業日誌〜お客様は神様ですが、クレーマーは疫病神です!〜」はファンタジーものだが無理難題を突き付けてくるクレーマーや商売敵という、一風変わったユニークな内容。クレーマーに対応してきた朽縄さんの体験が活かされたのか、小説投稿サイト「小説家になろう」とのタイアップによって開催された「第8回ネット小説大賞」で最終選考に残った力作なので、ご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。